保育の窓38
保育現場の環境教育
「EMでふしぎな快感」
「EMって何?」と乳幼児に聞かれたら、「元気にしてくれるもの」と答えています。EMとは、有用微生物群のことで、様々な汚れをきれいにして腐敗菌を抑える働きをもっているといわれています。
米のとぎ汁EM発酵液とEM廃油石鹸を作って、乳幼児が生活する保育現場で使ってみました。すると汚れや悪臭が消えるのです。普段捨ててしまう米のとぎ汁にEMを加えることで米のとぎ汁EM発酵液にし、また、廃油に苛性ソーダとEMを加えてEM石鹸にして再利用する事でお肌に優しい石鹸になり環境浄化をしてくれるのです。体臭を消したりアレルギーにも効くといわれています。何よりも、自分たちで作る手作り石けんだから安全で安心して使えます。
0・1・2歳児はおもらししたパンツの手洗いや布巾・雑巾洗いにも使用します。泡立ちがよく、汚れや匂いがすぐに消え、洗い上がりがしっとりして気持ちが良く安心して使っています。
3歳児では、トイレに米のとぎ汁EM発酵液をまくと匂いが消えた。EM石鹸の色や匂いを気にする子がいたが、進んでよく手を洗うようになったということです。
年長児は「川や海がキレイになるんだぁ!」「手がツルツルしているよ」と、毎日使うことでEM石鹸が環境に優しく肌にも優しいことを実感しているようです。EM石鹸の容器が空になると「先生EM石鹸がないよ!早く作って!」と訴えてくる子もいます。運動会で貰ったEM石鹸を家で使い「頭も顔も洗っているよ。ピカピカになる」と報告していました。又、保育士にとっても手の荒れを予防することができるので使い続けていきたいとEMの効果を実感しているようです。
先日、ジャガイモの植付けをしました。主任の「ジャガイモの切片に何をまぶしましたか?」との質問にさすが5歳児「灰」と答えていました。「そうですね!去年は灰をまぶしました。今回は違いますよ。EMを薄めた水に30分浸けてから3日間乾かしておきました。どうしてでしょう?」の問いかけに、「EMって!体にいいんでしょう!だからジャガイモにもいいはずよ!」との言葉が返ってきました。30センチ間隔に種芋を置き、その間にEMぼかしを入れて土をかけました。さて、ジャガイモの出来高はどうか?2月の収穫が楽しみです。
環境教育の教材としても保育現場での日常の生活の中で活用して行きたいと思います。あなたも「EMでふしぎな体験」してみませんか?
文・南保育所所長
山内敏子