頭がとがったタイプのバッタ。体型がショウリョウバッタに似ています。草原や畑地、人家の庭先、林のへりで普通に見られます。地面に止まることは少なく、たいてい草の上にいます。体長(頭~翅先)はオス25mm前後、メス42mm前後で、オス・メスの体サイズに大きな差があります。体色は、緑色型(写真)と褐色型の2タイプです。後翅はうすい黄色です(ただし、後翅は前翅の下に隠れているので、外からは見えません)。日本全土、朝鮮半島、中国に分布し、成虫は本土では6月から12月に、沖縄では年中見られます。
オスは、しばしばメスの背に乗っています。その時間がとても長いので、オンブバッタの名があります。動きは緩慢で、飛ぶことができず、あまりジャンプもしません。イネ科よりも双子葉類を好み、サツマイモの葉を食べることがあります。沖縄には、よく似たアカハネオンブバッタがいます。これは後翅がピンク色なので、後翅の色でオンブバッタと簡単に区別できます。
文・写真 沖縄県農業研究センター 小浜継雄