読谷村女性会議(池原美恵子議長)から1月11日、安田村長へ「生活合理化の取り組みについて」の提言書が提出されました。
女性会議は、これまで女性を取り巻く課題・問題について検討し意見交換を重ねてきました。
男女が共に安心して暮らしていける社会を築くためには、生活の基本となる家庭が大切であり、その実現の為には、家庭経済の安定が不可欠であることを確認し、厳しい社会情勢の中、不要な支出を抑えるという生活の改善に取り組む必要があるとして、「生活合理化の取り組み」について提言をしたものです。
村長は、女性会議の皆さんに対し、女性問題だけに限らず、村民が抱える問題に視点をあて、提言をまとめたことに感謝すると共に、提言内容の実現には、行政だけの取り組みではなく村民一人ひとりが具体的に実行する必要があることを伝え、今後の取り組みについて協力を求めました。
以下に、村長と委員とで交わされた村民生活の問題に関する対談を紹介します。
今こそ生活合理化が必要だ
池原議長
近年の経済構造の変化や経済的格差の広がりにより、家庭経済の状況が悪化し、低所得層が増えつつあります。ある新聞で、可愛がっている孫の結婚式に、御祝儀が準備できず体調不良とウソをついて招待を断るとの記事を読んだことがあります。心から祝いたい時に、お金を気にして参加できないのは、とても悲しいことですね。読谷村では、このようなことが起こらないよう、祝い事などの冠婚葬祭は金額ではなく気持ちで行えるような地域であってほしいと思います。
村長
そうですね。気持で行うことが大切ですね。しかし、私たちの普段の生活の中で、周囲(よそ)を気にしすぎて無理をしている部分が多いように感じます。当然ですが、他人の生活を真似する必要はありません。身丈にあった生活がその人にとって一番だと思います。
塩川委員
私たちもそう考えます。しかし、毎月5~6万円で生活しているお年寄りや、低所得家庭にとって、身丈にあった生活をしていても、過度の冠婚葬祭などのおつきあいは、家計に重くのしかかる切実な問題となっています。泣きながら生活している人も多くいらっしゃいます。
池原議長
このような時代だからこそ、生活に内在するたくさんの無駄について考え、見直していく「生活合理化」がとても必要なことだと考えます。
冠婚葬祭には無駄がいっぱい?!
當山委員
冠婚葬祭などには無駄がいっぱいあると思います。例えば、新聞広告の欄で、孫や親戚、従兄弟なども掲載することが見かけられますが、新聞広告は一回で十何万円もします。本当にそれだけお金をかけて大勢の名前を掲載する必要があるのでしょうか、また葬祭場で身内が供花する事が妥当なのだろうか。祭壇についても高価なセットがあるが、おそらくみんながやるから自分たちもやらねばとお金をかけているように思います。
村長
まさしくその通りです。村の葬祭場ができたとき、老人クラブの総会でお金のある人もない人も同じ条件で葬式ができるように立派な祭壇を作ってあるので、花輪も供花も行う必要がないと言ったことがあります。これは見直しできることではないでしょうか。
塩川委員
同じ事が、告別式や他の法事についても言えると思います。告別式の際に、お茶やハンカチなどをお返しとしていただきますが、使うこともなく賞味期限が切れて処分することが多いのではないでしょうか。また、四十九日を終えてのお礼状も礼儀で送っているようですが、無用ではないかと思います。