本年度から導入された特定健康診査(以下「特定健診」)の一義的な目的は、メタボリック症候群(以下MS)を早期に見つけ、指導、治療しようというものです。さて近年よく耳にするMSとは何か?これそのものは病気ではありません。これは、日常の「悪い」生活習慣が多くの危険因子を呼び覚まし、それが互いに重なり合い、心筋梗塞や脳卒中に至らしめる症候群(あるいは準備状態)とされています。MSの行き着く先は動脈硬化であり、その表現型が心筋梗塞や脳卒中などになります。特定健診は、個々の病気を予防するのではなく、更に先を行って「準備状態」を予防しようというものです。
さて当診療所では、動脈硬化を簡便に、ある程度の客観性を持って判断するために、機器を導入したのでご紹介します。