村民の皆様、こんにちは。本日ここに第珊回読谷村議会定例会の開会にあたり、平成21年度(2009年度)の予算案をはじめとする諸議案の説明に先立ち、村政運営の基本姿勢と諸施策の概要を申し上げます。
私に村政運営を任されて、今年で12年目を迎えます。これまで、村民の皆様の負託に応えるべく、役場職員ともども全力で職務の遂行にあたってまいりましたが、この間、皆様のご理解と温かいご支援に支えられ、仕事をさせていただきました。改めまして、村民並びに議員の皆様に心より感謝申し上げます。
この12年の間には、長年の懸案事項でありました読谷飛行場の返還が実現いたしました。現在、その跡地利用が動き始めておりますが、永きにわたりこの問題にご尽力いただいた多くの方々の中には、その成果を目にすることなく他界された方も少なくありません。先達方のご苦労を思いますと、感慨深く胸が熱くなるとともに、その方々の思いと村民の皆様のご期待に応えるためにも、跡地利用実施計画の迅速な実現により、同問題の全面的な解決に向けて取り組んでいかなければならないと考えております。
さて、昨今の社会債勢は、国の財政再建や、昨年からの経済危機等により、ますます厳しさを増しております。本村におきましても、村民税等の自主財源の減収や景気の後退に伴う交付税等の減収が懸念されるのに加え、社会情勢の変化による財政需要の増加が見込まれております。しかし、このような厳しい時期ですからこそ、村民と行政が互いに手を取り合い、知恵を出し合いながら前に進んでいかなければなりません。
私は、村長に課せられた役割は、より良い村をつくるためにはどうすれば良いか、皆がより良く暮らせる村にするにはどうすればよいかを考え、それを実践していくことだと考えております。しかしながら、それは、私一人でできるものでもなく、役場の職員だけでできるものではありません。議員をはじめ、村民一人ひとりのご協力が必要です。
読谷村におきましては、これまでも、多くの皆様が様々な場面におきましてそれぞれに汗をかき、村づくりに取り組んでくださいました。その努力の成果が、現在のわが村を形作っているものだと思っております。
私は、これまでも皆様のご協力を得ながら村づくりに取り組んでまいりましたが、今後は、より皆様の声に耳をかたむけ、第4次読谷村総合計画基本構想の「平和共存・文化継承・環境保全・健康増進・共生持続」の基本理念のもと、地域の実情やニーズに合った事業を展開し、読谷村らしい個性的な村づくりに取り組んでまいりたいと考えております。
具体的な事業の概要につきましては、後ほどご説明いたしますが、本年度は、読谷飛行場の跡地利用の大部分を占めます農地の土地改良事業等を進めるとともに、村民センター地区と公共交通空白地域を結ぶコミュニティバスの運行を4月より開始します。また、多くの方々の強い願いと長い間の努力により、いよいよ陸上競技場等の健康増進屋外施設の整備事業が始まります。村民の悲願ともいえる、陸上競技場につきましては、長い間お待たせし、心苦しく思っておりましたが、整備事業がスタートできますことを皆様とともに心から喜びたいと思っているところであります。
一方、行政懇談会や出前講座等を実施することにより直接村民の皆様と意見交換する機会を増やしていきたいと考えております。村民に密着した課題である健康づくりやゴミの減量化等につきましては、行政と村民が一体となった取り組みが重要であります。様々な機会を設け、村の考え方を説明しながら、村民のご意見に耳を傾け、お力もお借りしながら、村づくりを進めてまいりたいと考えております。
以上、これからの村づくりについての考え方を述べさせていただきましたが、村づくりには多くの解決すべき問題・課題が山積しております。村民の皆様とともに汗をかき、一つひとつ課題を乗り越えることで、豊かで活気のある村を築くことができるものと考えております。今後とも村民及び議員の皆様のご理解を頂き、よりよい村づくりに頑張ってまいりたいと思います。村民の皆様におかれましては、これまで同様、村づくりへの積極的なご参加・ご協力を心からお願い申し上げます。
〔写真〕「村制100周年記念石碑除幕式」「読P連 童話・お話大会」原本参照