読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

2010年1月発行 広報よみたん / 6頁

念頭のご挨拶 読谷村議会議長 前田善輝

 新年明けましておめでとうございます。
 二〇一〇年の年頭にあたり、読谷村議会を代表いたしまして、謹んで新春のごあいさつを申し上げます。村民の皆様におかれましては、ますますご健勝で希望に満ちた輝かしい「寅年」を迎えられたこととお慶び申し上げます。
 さて、昨今の国内外の情勢は、アメリカにおいてオバマ新政権が誕生するとともに、我が国においても民主党を中心とした鳩山新政権が発足いたしました。昨年から続く厳しい経済状況の中、雇用の改善や国民生活の向上、さらには返還合意から十数年間、進展が見られない普天間飛行場の早期返還の実現に期待をいたすところであります。
 村内への新たな管理型産業廃棄物最終処分場建設計画に関しましては、建設に反対する村民大会が、これまで2回にわたって開催されました。新たに施設を建設する際に隣接する土地所有者の同意や搬入量等を住民に詳しく説明することなどを盛り込んだ県内初の「読谷村産業廃棄物処理施設の設置等の紛争予防に関する条例」の制定、異例とも言える仲井眞県知事の現場視察等が功を奏し、村民の総意が結実することになりました。
読谷まつり期間中の十一月七日に「米軍人によるひき逃げ死亡事件」が発生いたしました。議会といたしましてもこの痛ましい凶悪な犯罪行為を糾弾すべく十三日に臨時議会を招集し、意見書及び抗議議決を全会一致で採択いたしました。被害者に対し心からご冥福をお祈りいたします。臨時会終了後、全議員でトリイ基地司令官、在日米軍沖縄地域調査官、在沖米国総領事、沖縄防衛局長、外務省沖縄大使に意見書及び抗議議決書を直接手渡し、強く抗議を行うとともに事件の早期解決を求めてまいりました。
 また、十二月十三日に開催されました「米軍人によるひき逃げ死亡事件に抗議する読谷村民総決起大会」にも実行委員会構成団体として参加し、事件発生から一ヵ月ある有余が経過しながらも、未だ容疑者の身柄の引き渡し、事件の全容が見えない中、やり場のない怒りを大会に参加した千五百名余の村民とともに訴えました。さらに、二十一日、二十二日の両日には実行委員長の安田村長をはじめとした実行委員とともに大会決議文を内閣総理大臣、外務・防衛両大臣、国家公安委員長などに手渡し、村民・県民の憤りを訴えてまいりました。
 村議会におきましては、去った九月定例会において県内初の「議会基本条例」を制定いたしました。この条例は全二十条からなり、議会の基本理念、議員の責務、活動原則等を定め、地方自治の本旨に基づく村民の負託に的確にこたえ、もって村民の福祉の向上及び豊かな村づくりの実現と村政の発展に寄与することを目的としており、これまで以上に、議員個々人の資質の向上はもちろんのこと、より村民に身近な議会、開かれた議会を目指してまいります。今後とも村民の皆様の叱咤激励をよろしくお願いいたします。
 また、昨年度から行ってきた「議会基本条例」制定への取り組みや議会報告会・地域懇談会等の活動が認められ、全国町村議会議長会から特別表彰を受賞いたしました。この栄えある賞の名に恥じぬよう、今後とも全議員一丸となって議会活性化に取り組んでまいる所在であります。
 結びに、地方分権が推進される中「自己決定」「自己責任」という地方自治の本旨に基づき、多くの村民の声を行政に反映できるよう、議会としての監視機能を強化しつつ、執行部とも十分議論を尽くしながら地方自治の発展のため、村勢発展のために鋭意努力して参りたいと存じます。村民各位の議会傍聴等を賜り、なお一層のご指導とご鞭撻をお願い申し上げますとともに、皆様のご健康とご多幸を心より祈念申し上げ、年頭のご挨拶といたします。

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