1986年4月25日発行 / 広報よみたん / 10頁
六度び内外に「平和宣言」 村民とともに21世紀を展望するムラづくりを推進
昭和61年度施政方針
4本年度の実施事項
(9)緑化および美化運動の推進
(10)海邦国体に向けての取り組み
(11)昭和61年度予算及び案件等について
〔第312号2~9ページの続き〕
(10)海邦国体に向けての取り組み
国民体育大会は、広く国民の間にスポーツを普及し、スポーツ精神を高揚して国民の健康増進と体力の向上を図り、併せて地方スポーツの振興と地方文化の発展に寄与するとともに国民生活を明るく豊かにしょうとするものであります。とりわけ一年余に迫りました「海邦国体」は全国一巡の最後のものであり「平和の祭典」「スポーツの祭典」として意義深いもので、全国各地からの選手団・役員・視察団等を迎える沖縄県における戦後最大の国民的スポーツ行事の大事業であります。
県及び県内各市町村はその準備態勢を整えつつあるところであり、本村も国体会場及びその体制づくりに全力をつくしているところであります。
競技会場につきましては、これから幾世代にもわたって村民スポーツの拠点となるよう村中央部にあたる現在の運動広場南東側に位置づけ、四~五年来その準備にあたってきたところでありますが、米軍の使用している基地の中につくるということから至難な業でありました。しかしながら二万八千読谷村民の国体会場建設に寄せる情熱は日本政府を動かし、米軍の理解をも得ることが出来、やっとこの壮大な計画が実現することになりました。ここまでたどりつけましたのは村民や議会の深い御理解と内外の関係者の御協力と御配慮の賜であり厚く感謝申し上げる次第であります。
いよいろソフトボール競技場や駐車場等およそ六ヘクタールの整備に入るわけでありますが、短期間の工事であり、建設に関しては関係者の御協力を重ねてお願い申し上げる次第であります。また、全国からおよそ五〇〇名の人々が本村に訪れることとなります。その宿泊に対しても多くの村民の皆様方の御協力をいただき民泊を実施してまいりたいと思います。「人間性豊かな環境・文化村」を全国に紹介するまたとない機会でもあり、読谷村民の暖かい人情と緑と花につつまれたすばらしい国体が開催できますよう村民が一丸となって取り組んでまいりたいと思います。
(11)昭和61年度予算及び案件等について
昭和61年度予算に当りましては、これまで申し上げました諸施策を重点に次のように編成いたしました。
一般会計 4,839,054千円
水道事業会計 573,698千円
国民健康保険特別会計 1,120,341千円
診療所特別会計 120,562千円
老人保健特別会計 627,411千円
以上の五会計で7,281,066千円の予算で対前年伸び率が19%となっております。
今議会は議案39件を提案してまいります。尚、この他に数件の議案を追加提案する予定であります。
最後に、昨今の財政状況の厳しい中、効率的な財政運営と村民福祉の向上、並びに本村のかかえております諸問題の解決に向け、職員一体となって努力してまいりたいと思いますので、議員各位の一層の御協力、御指導をお願い申し上げ、昭和61年度施政方針といたします。
昭和61年3月12日 読谷村長 山内徳信
※写真「村花(ブーゲンビレア)」、「村木(イヌマキ)」、「会場建設起工式」、「国体課」は原本参照