そんちょう日記 №5 読谷村長山内徳信
そんちょう日記 №5 読谷村長山内徳信 年が明けて八二年になりました。人それぞれ感慨をこめて年を送り、希望に燃えて新春を迎えるのが正月であります。 さて、東京都出身の山口児童文化研究所の山口秀和先生が、読谷村の文化村づくりの構想に興味を感じ来村なされたのが、昨年の十二月三日であった。読谷を紹介して下さったのは、北海道の池田町でありました。その翌日、私は東京で初めて先生にお目にかかる機会ができました。 三日、仲宗根総務課長の案内で村内を視察されたのであります。座喜昧城跡、歴史民俗資料館、福祉センター、読谷山花織工房、ヤチムンの里などを。その通り道、車窓から先生の目に写ったものがありました。それが、座喜味の公民館広場に建っているプレハブの「児童文庫」であります。先生はいたく感動を覚え、即座に、仲宗根総務課長に児童図書百冊の寄贈を申し出られたのであります。山口先生の胸中には、子供達に本を読んでほしい、心の美しい人、心の豊かな人、身も心もたくましい人に成長してほしい、という願いがこめられているのでありましょう。 同時に、児童文庫を建設された座喜味の皆さんのうるわしい行為、「子供達に幸せあれ」と、文庫を作られた心意気がうれしい。 一月四日、図書の贈呈式が行われた。希望に燃えた新春にふさわしく、参加した子供会、老人会の皆さんは、大きなプレゼントに大よろこびでした。 一月十六日は、山口先生の二度目の読谷訪問の日であります。 読谷村の子供連に夢と希望をあたえて下さい。「下をうつむく子供ではなく、空を見上げ、宇宙を眺めうる心の広い子供達を育てて下さい」と、高価な天体望遠鏡一式のご寄贈をいただきました。 児童生徒の皆さん、天体望遠鏡で夜空に輝く星座をのぞいてみませんか、無数に輝く星を眺めると大きな大きな希望がわいてきます。 宇宙の中心は太陽であります。私達が住んでいる、この地球には沢山の仲間がおります。それが月、火星、水星、木星、金星、土星であります。 星には、人間と同じような生きものが住んでいるのかも知れません、そう思うと夢は際限もなく広がっていきます。 天体望遠鏡で、神秘の世界「宇宙」がのぞけるのです。さあ!星の世界へ旅をしてみませんか。多謝。 ※写真「宇宙を眺めようと天体望遠鏡を贈られる山口秀和氏」は原本参照