読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1959年12月発行 読谷村だより / 2頁

私達の村の産業は 実態調査より

〔42号1ページの続き〕

産業九軒、修理業七軒、ブロック及セメント瓦製造業六軒、製菓業五軒、ミシン屋(被服修理及仕立)五軒、タタミ製造業、スクラップ売買業、食堂、写真屋、ラヂオ店、靴製造及修理業、蹄鉄業、司法士、映画館等の二六種類の事業種類を有しこれをサービス系と生産系が九○・七%(二一七軒)生産系九・三%(一六軒となる。)
 サービス系中最も多いのが卸小売業で店舗一四○で人口割にみると人口一、○○○人に対し七店舗で店舗一軒に対して二四世帯の割となる。商工都市の那覇市の場合は人口一、○○○人に対し三四店で日本の最も高い所の大阪市が二五店であるから那覇市は大阪の一、三六倍に当り読谷村は那覇市の二割程度の分布となる。
 この店舗一四○中法人商企業はなく雇用者を有する店舗も極少ない数である。有雇用者店でも、二、三人程度で小規模な企業である。本村で雇用者を多く有している企業は建設請負業であるその中には法人企業もあり規模も型態もほぼ安定し本村労働雇用の場として一役というところであろう。
 特にサービス企業で他村と違うところは農村的形態にあるため金融機関や飲食店が少ないこと。米人相手の商企業(バーキャバレー)が一軒もなく米人よりの直接ドル収益が少なく基地村でありながら他村と違うところであるこれは在米人の少ない因であろう。
 生産系においてはブロック及セメント瓦製造業が六軒でブロックは村内需要をほぼ満している状態であるけどセメント瓦は他村よりの移人が多い様である。製菓業にしても村内需要はまだまだというところであろう。その他の事業にしても香しいことではないであろう、以上事業関係としては資料が弱少のため止めまして今回までのポイントをもう一度考え結びとして私達の生活の実態を記したいと思う。
 一言にして今回までの資料から経済的にも社会的にもまだまだ・・・ということである。労働力人口、就業人口、農業の規模型態と申しましたが、労働力率が琉球の場合日本より八・四%も強で米国よりは二○%も極高いということであるこれは前回でも申しましたように労働力率の高い要因は琉球済事情による生活苦からどうしても家族多就業せねば生活維持出来ない因であり老いても働かねば活られないことを物語るものである。
 就業人口と第一次産業の農業との関係においても耕作地は戦前の一戸当り六・七反より戦后一・九反に縮少されても農業就業者が就業人口中五三・一%をしめるということである又その農業就業者中六三%が自営業主であり規模も型態も弱少である。
 又農業就業者と農業所得者との関係を考えますと琉球の場合戦前は産業実質所得中四九%をしめ住民経済の主軸をなしていたが戦后は一五・九%となり経済的地位が低い結果となっている。読谷の場合農業所得が村民所得中農業賃貸所得も含めて一九%をしめ、しかも農業就業者が五三・一%も有するということである。以上の分析中特に農業就業者が経済的地位がいかに低いかが考えられる。
 この様にして統計調査をし分析して私達の社会、即ち日常生活の実態を知り。これを土台にしてプランを立て明日への道をつくるのであるが結びとして私達の生活は戦前よりはるかに向上したとよく耳にし又皆そう考えている。ではこの生活程度を数字でもって示し日本と比較してみましょう。
 生活の水準を測るものとしてエンゲルの法則というものがある、この法則は家計支出中飲食費のしめる割合で四五%が文化人としての生活水準とされている、では琉球の場合はどうであろう、一九五八年十二月末現在の資料(企画統計局)によるとエンゼル系数(飲食費)五一%、住居費五%、光熱費四%、被服費十四%、雑費二六%となっている。この数字からみると文化的生活水準にまだ六%の差があるわけである。
 生活と賃金とは、はなして考えられないので賃金の角度から考えると常用雇用者の賃金について日本との比較をみると日本における常用雇用者三○人以上の事業者における産業計平均賃金五九弗五三仙に対し琉球の常用雇用者二○人以上の事業所における産業平均賃金は三九弗九七仙である企業規模の差異はあるが賃金の日本と琉球との差は約二○弗(一九弗五六仙)でありそれを比率で示すと物価差を勘案しない場合は日本の賃金一○○%として琉球の賃金は七六・三%である特に琉球の場合物価が高いので物価差を考慮すると琉球の賃金は日本の賃金の約五八・七%である。
 生活水準指数を東京都を一○○として那覇市との比較をしてみると一九五四年三九・五%、一九五五年四六・五%、一九五六年六三・九%、一九五七年六一・一%、一九五八年五二・二%、一九五九年六月末五三・六%となっている。
 以上四回の分析中数字だけの連繋で目のつけにくい欄でありましたが日常生活のプラン役立ちアイデアの一部のたしにでもなれば幸いと存じます。

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