読谷村宇座生改グループ 暮しをよくした工夫について
神谷 良子
一九五六年二月に私は宇座区生活改善グループの仲間に入れさせて頂きました。グループの一員として生活技術のいろいろな講習を受けることが出来ましてグループに入ってほんとによかったと思っております。私の家族は小学五年生と二年生の二人をかかえて三名でございます。一家の収入は両親の僅かな土地の耕作や家事等を手伝ってどうやら食べるだけのことは出来ました。
然し子供は年々成長し、今後の教育費となりますとまとまった余裕もなく只々不安の明け暮れでございました。幸い改善グループで手芸の講習を度々重ねてゆくうちに趣味と努力で他人様に買ってもらうようになりましたので自信をもって手先の仕事で生計を立てるべく、友達に相談をもちかけたところ運よく軍のメイドとして働くことになったのが同年七月で当時B円で月額収入は千五円をいただき、ぎりぎりの生計を立てていましたが到底無理なことなのでいろいろ考えたあげく自分の趣味をより生かし手芸の副業で暮しをよくする工夫をおもい始めたのが私の動機でございます
計画実施としては
幸いに勤務先の奥さんの斡旋でどうやら製品のさばきが思ったより以上も効果をあげることができました。そこで私はこの機会をうまく活用することを本格的に計画をたてることに努力致しました。製品のうちに大変喜ばれるのはレース編のテーブルセンター、チェラバック、花瓶敷等でありました。当時のレース糸といいましても現在のような立派なものでなく普通の家庭で使用している、東京糸で結構間に合いました。東京糸約二十円の材料でのものを編みますと純益収入が平均大、中、小をまじえて二百円の料金をいただくことができました。
相手が外人なので約束どうり仕上げると両手をあげてワンダフル、ワンダフルといって喜んで受けて下さいましたので私は特に製品はもちろん期限どうり仕上げるように努め先より帰って家事の余暇は一段と力を入れることに計画と努力を忘れませんでした。テーブルセンターを仕上げるのには縦八○センチ、横一米五○センチで材料代は約二百五拾円、売上品が十弗となり純収入として千円をあげることができました。またショールは皆さんもすでにおわかりのコッポ編で極細毛糸の四オンス半で仕上げることですが最初のうちは一週間もかかりましたけども二枚三枚と編んでいくうちに要領と経験を積み重ねて手順よく板についてきて収入が次第次第に思ったより以上にふえてまいりました。幸いに私にとって都合のよい職場でありましたのでその嬉しさは例えようもないほどでございました。
その他にカギ編みの小犬で一寸見ただけはむつかしいようにおもいますがとても簡単で編み安く手がこまないのと、毎年のクリスマスが近づいてくると奥さんの友達の方から遠くアメリカ本国からも注文をいただき嬉しい悲鳴をあげるほど、忙しいおもいをしています。
効果と致しましては、これが年別平均収入明細表で五六年七月に収入の道が六○年十一月までの四ヵ年と四ヵ月間における内容を説明します。
表
以上が四ヵ年余の総収入額表を説明致しました。
私たちの改善グループでは会員の方で趣味をもっておられる同志には私の時間の許す限り技術をゆずり一人はみんなのために、みんなは一人のためにと言う相言葉で共に励まし合い助け合って頑張っております。ここで皆さんに申し上げるのはなんだか、おこがましいことですがおかげさまで村の展示会には毎年かかさず数多くの入賞を得ることが出来て嬉しく感謝しております。
今後のあり方については、現在やっている手芸が根強く続けることに恵まれましたらどんなにか、子供の養育にも希望に充ちた明るい将来が待ってくれるものと信じ、更に家庭建設に大きな役割を果してくれて心の支えとなる理想の線に待っていきたいと計画しております。
文化生活の向上と叫ばれている今日主婦の皆さん!!子供の誕生日や新築祝等の贈り物としてきっと喜ばれる手芸品を家事の余暇にウンと生かして下さいますようおすすめ致します。日常私達の生活は水よりも空気よりも密接なつながりがありまして現代は考える農民とか、考える女性等とよく耳にする言葉もございますように生活の改善は都市農村に限らず合理的生活の向上を図るための目標でゆけばどんな苦難な道でも歩んでゆけると私は信じています。
最後に願くば今後の私達のグループ活動に尚一層のご指導とご鞭撻を関係者の方々にお願い致しますとともに暮しをよくする衣食住の改善をますます活発にし農村が住みよい明るい村になるよう御尽力をお願い申し上げまして私の発表を終わらせて頂きます。