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基本的考え方等、また住民の理解と協力が必須条件であり、これらが順調に運ばれなければ到底実現することができないことは、言を俟たない。
さきに述べたように、沖縄の老人福祉制度の確立がまだ、さきのことであり、また老人福祉に対する一般大衆の関心を深め、やがて老人クラブの結成、老人ホーム施設の完備が推進されて、一連の気運がかたまって、ひいては、政府の一貫した老人福祉対策の実現を導き出す要因ともなり、あるいは、それを早める原動力たるを念じて、生活保障的老令年金という考え方でなく、老人をいたわり、老後の余生をしあわせに過してもらうように、地域の人々が老人をうやまって、明るい村づくりの基盤をさらに強めるという意味で、敬老年金制度を、地方公共団体が自主的に、その意思と責任において、実施する時期がすでに到来していると考えるものである。
明治、大正、昭和、と三年号の長い歴史を身に刻み付けられている老人は、現代の若い層の人々の、特にアメリカナイズした者との溝はないか、とりのこされてはないか、また若い者は、お互いは、如何に老人を理解しているか、老人福祉の問題は、経済保障のみでは解決できないといわれている。時代の変遷によって風俗、習慣、常識され変化するといわれるにかんがみ、ともに歩む手段としても、敬老的考え方で、ささやかながら無拠出年金給付制度を制定するゆえんも、老後の余生をお互いが温かく見守り、しあわせを希い願う理想にほかならない。