日本脳炎防遏運動実施　七月十一日から八月三十一日まで
　日本脳炎最盛期を控え、伝染病を予防し、住民の健康を保持増進するため七月十五日から八月末日まで全琉一斉に日本脳炎防遏運動を展開することになりました。
日本脳炎は特に症状も激しく致命率も高いのであります。別項のとおりすでに本村にも二名の患者が発生してをるので、村民各位も速かに本病予防上必要な措置を講じ最少限度にこれの発生を防止してもらうよう御協力願います。
一　実施事項
１清掃を実施し蚊の発生源の除去と蚊の駆除に努めましょう。
（イ）　下水、排水、流しの浚渫
（ロ）　水溜をなくする
（ハ）　どうしても水の処理ができないところは五日毎に石油をまく（池、水肥、ドラム罐その他
（ニ）　不要な空罐、古タイヤ空ビンは取除く
（ホ）　屋敷内外の下枝伐採、部落の蔽の切払いを行う
（ヘ）　屋敷内外の大掃除、蠅の発生源もなくする。便所、畜舎の清潔
二　一般心得
日本脳炎は蚊によって伝染すると云うことを認識し、蚊の撲滅に努力する。特に学童は夏季休暇に入りますので各々家庭において細心の注意を払い発病の誘因除去に努めること
（イ）　炎天下の重労働をさける。
（ロ）　無帽で炎天にさらされないようにする。
（ハ）　長時間の水泳をやめる。
（ニ）　夜ふかしをやめる。
（ホ）　暴飲暴食を慎しみ胃腸を丈夫にする。
（ヘ）　蚊にさされないように蚊帳を点検する。
昼寝の場合でも蚊帳をつる。
（ト）　栄養をとり過労をさける。
（チ）　夏季における子供の旅行はつとめてやめる。
以上のことがらについて用心しましょう。
三　発熱したりして疑わしいときは直ちに医師の診断をうけること。
四　天水溜に蓋がないのが多くボーフラの発生があり、台所用水流の水溜や掃除されていない池などにボーフラの発生が多いので注意すること。　
五　七月十日現在における市町村別の脳炎発生状況は次のとおり
那覇市　一○名　北中城村　一名　与那城村　四　東村　一　コザ市　三　嘉手納村　一　具志川村　三　北谷村　一　石川市　三　玉城村　一　恩納村　三　中城村　一　大里村　二　勝連村　一　読谷村　二　今帰仁村　一　佐敷村　二　知念村　一　糸満町　二　宜野湾市　一　国頭村　二　計　四六名