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1963年8月発行 読谷村だより / 2頁

楽しい夏をすごそう あなたの隙をねらっている 日本脳炎・水難・犯罪 

楽しい夏をすごそう
あなたの隙をねらっている
日本脳炎・水難・犯罪

 水銀柱はうなぎ上りで本格的暑さとなった、異状干魃、水ききん全く水、水、水の今日この頃である。村内でも南部の大湾伊良皆一帯が時々ツユを思わせるように、しとしと降ったかと思うと北部一帯は一点の曇りもない晴天で、昨今の雨曇はにわか雨をざーと流す程度で水ききん解消は望み薄。
 いったいこの状態はいつまで続くものやら。
 日増しに厚くなる真夏の陽光につい干魃に麻痺し、呆めと随性がついて人々はうなだれている。その隙に乗して一躍暴れまわるのが日本脳炎、水難、各種犯罪である。ではこれから夏季に発生する魔を防ぎ楽しい夏を過ごす為に、次の事項に協力しよう。
 これらの問題には各種団体共意を配り、色々な対策が講じられている。先月二十二日の定例区長会には特に学校の夏休みとも相俊ってこれらの問題を取り上げ、夫々の機関、立場からの説明会があった。

夏季における保健衛生について
 先ずコザ保健所の後藤衛生課長から主として日本脳炎防圧について説明。日本脳炎の発生は七月十日現在七十八名、死亡一七名に達しており、暑くなるに従ってなお発生する見込みである。そこで琉球政府厚生局では七月二十五日から八月二十四日までの一ヵ月間各新聞社、ラジオ、テレビ会社、沖縄市町村会、沖縄婦人連合会、その他各団体の後援のもとに日本脳炎防圧強化運動を実施し、日本脳炎の予防対策として蚊の発生源をなくすため、一斉に大掃除を実施して、衛生教育を行ない、環境衛生の改善を図る事を趣旨としている。
 日本脳炎は死亡率が高く而も子供にかかりやすい上に治っても、手足の麻痺や智能障害等が後遺として永く残るのが少なくない。その予防法として次の事柄に注意する様御協力をお願いしたい。
一、蚊すなはちボーフラの発生場所を徹底的になくすること
二、夜は蚊に刺されないように必ず蚊帳をつつて寝ること
三、無帽で直射日光に当たらないこと
四、過労しないようにそして睡眠を充分とること。
五、体の具合が悪かったら直ぐ医師に見て貰うこと。

児童生徒の生活指導について
 次に読谷村学力対策協議会会長宮城伝三郎先生から夏季施設中に於る児童生徒の生活指導について次のような説明があった。
△各校区毎に危険地域に指定されたヵ所では絶対遊ばない。各校区で呼びかけ区長父兄の責任とする。
△危険地域で遊んでいる子供を発見したときは、発見者が注意を与えてかえす。
△区長会に協力を呼びかけ、部落毎に懇談強化すると共に父兄同伴で海水浴を勧める。△禁止地域は部落単位で巡視し事故を未然に防止する。
一、水難防止について(各校区の危険地域として指定したところ)
イ、読谷小学校地域
1、鉄塔の下
2、海
ロ、渡慶次小校区域
1、長浜川の上流(鍋池)が危険地域
2、渡慶次、瀬名波下の海
3、各区の池は区長に依頼
4、防火水池(道の側)の柵必要
ハ、古堅校区
1、比謝川ダムから
ニ、上流(長田川)
喜名校区
1、うとん川
2、一本松
3、七ひる池
二、交通事故防止
△自転車の二人乗り、晩の無灯火が多い
△六号線に於ける無免許酒気運転が多いので父兄を通じ区長に協力を依頼する。
△道路上に急に飛び出ないこと。
△バス停留所の動作、下車してからバスの通過後横断する。
△自転車は右側通行を徹底する。
三、街頭補導
△夜間の外出禁止(日没後を原則とする)中高生は九時以後禁止
△高志保区域の六号線側は夜間遊びが多い(小校生低学年)注意を要す
△夜間の街頭補導各校区単位に於て実施する

防犯について
 最後に嘉手納地区警察署の玉代勢署長並びに同地区防犯協会浜元会長から夏季における防犯について次の様な注意があった。
 夏は一般的に生活環境が解放的になって、気分的にもゆるみがちでその隙に乗じ各種犯罪が増える。従ってこれら犯罪の未然防止と既決犯罪に対する協力思想を昂揚すると共に、警察の全力を挙げて犯罪防止と検挙に努め、明るい地域社会、平和な村づくりに努める。

盗難の予防対策として
 例年夏季になると侵入窃盗即ち空巣狙い忍び込み居空等が増加している。むし暑くなると戸を開けた儘寝たり、施錠するのを忘れたり、とかく戸締りがルーズになるので夏は泥棒の稼ぎ時といえる。この被害をなくすためには
1、正しい戸締り
2、戸締りの習慣
3、環境整理と照明を考慮すること
4、防犯設備の充実
5、若し被害にかかった時は現場をその儘にして最寄りの派出所に直

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