区長会大島視察から帰る
本村の区長会(会長大木区長)最近下火になりつつあるキビ作りを盛り上げるため、去る六月六日奄美大島の糖業視察に出発し八日間の日程を終えて十五日に帰任いたしました。
一行は、沖永良部の知名町と和泊町、それに徳之島の亀津町のキビ作りと農業経営を見てまいりました。
沖永良部島は戸数の八〇%が純農家であり、残りの二〇%が商業、漁業を営んでいて、農家の一戸当り耕作面積は約田二四〇坪、畑二、四〇〇坪で、純農村形態をおびた知名町と和泊町からなっています。生活環境はちょうど戦前の読谷村をおもわすような質素な生活環境ですが、各家庭にテレビがあり、台所にはガスが引かれております。又三戸に一台の割合で耕うん機があって落ちついた豊かな生活をしています。
奄美大島のキビ作りは、沖繩より条件が悪いにもかかわらず、一〇アール当りの単位収量は沖繩より多く生産量も安くついている。
琉球政府が六六/六七年期の砂糖買い上げ折衝に上京したさい、農林省は「条件のよい沖縄が奄美より単位収量が落ちるのはキ肥培管理をおろそかにする惰農が多いからだ」と批判しているくらい、沖縄で奄美大島のキビ作りが大きくクローズアップされております。ではなぜ沖繩よりキビ作りでは条件の悪いといわれている奄美が沖繩よりキビの単位収量がよいのか報告によりますと、沖永良部では「農家のために製糖工場があり、農協がある」ということです。「よいキビを作ってもらうために」キビの植付けから搬入にいたるまでたえず農協の営農指導員と製糖工場の職員がキビ畑と農家をかけまわり手をとって効果的な技術指導を行ない相談にのっていることですよいキビを作れば農家も工場も農協ももうかるということで、製糖工場も農協も農家がよいキビを作ってもらうようにいっしようけんめいです。そのためどの畑も肥培管理が徹底的になされております。又堆肥を充分にほどこしております。沖永良部では「キビをつくるなら牛を飼いなさい、牛を飼うならキビをつくりなさい」といわれ、キビ畑には相当の堆肥がほどこされております。女子世帯でも牛の三頭は飼っています。牛の世話は女の仕事であり牛や豚の販売から購入まですべて農協を通して行い、畜産指導員が責任を持っており飼い主は自分の牛のねだんはいくらするのかわからない状態です。
沖永良部では町役場や農協の指導体制が非常にととのっていることです。知名町や和泊町の農協は読谷の農協よりやや規模は小さいが四七名の職員がおり、そのうち八名の営農指導員がいます。営農指導員は毎日オートバイで農家と畑をかけまわって指導しています