お正月はみんな楽しく 意義深く迎えよう
「世の中は進んだ」。旧正は悪い、新正がよい。とくらべて、旧正が悪いから新正にしようというものではない。
わたしたちは、明日もそして来年も健康で豊かな暮らしを願い、そして、それを実現するために、「今日」を、そして「今年」を精いっぱい働いている。このわたしたちの、働らき、努力が家計を支え、暮らしを向上発展せしめ、そして、世の中の進歩発展に役立っている。
わたしたちの「今日」の働らき、「今日」の人生は「明日」への、また「来年」へと続いている。
「あしたの夢」「来年の夢」(計画、目的)のない人生なんてつまらない。
人びとだれでも、夢とか計画、目標をもたない人はない。
その楽しい、明るい夢があるからこそ、「今日は苦しくとも」「今年は辛くとも」がんばるものです。
しかし、わたしたちの生涯は長く、八〇年、九〇年と続く。この長い生活を考えることなく、心にとめることなく、「今日」は「昨日」より、「今年」は「きよ年」よりと、時代は新らしく、世の中は発達してもわたしたちが時の流れを正確に受けとめずに、心に強く決めず、そして新しい考えをめぐらすことを、おこたり、または忘れて、生活を続けるならば、やがて、人生に大きな悔を残すことでしよう。
人生に悔を残さないために、あるいは後悔をすくなくするために、わたしたちは、必要あるとき、今の生活のあり方について、働らきについて、人生観について、家庭について、いろいろ反省し、決意を新にすること、また、生活のけじめ人生のひと区切り、人生の転機も、生活の飛躍発展のためには、なくてはなりません。このように、生活のまた、人生の反省と、新らしい決意をする。新しいすがすがしい出発点が、お正月(一月一日、元旦)を期して、ほかにはない。これは大切な人生のスタートの祝日でしよう。
これは、過ぎ去った一年が、楽しい年であった人、悲しい年であった人みんな同じでしよう。
ここに、「一年の計は元旦にあり」と人生に心すべき、ことばの本当の意味があります。
沖繩は、暖かい土地のため、春夏秋冬、四季の変化がすくなく、毎日の生活においてさえ「南方ボケ」といわれて、ものごとにけじめがとぼしく、考えもそれと同じで、生活の態度、風習にもそれが現われ、家庭生活においても、社会生活においても、機知に乏しくかつ、機敏性に欠けるといわれます。
このような、土地柄からこんにちでは、どちらかとすれば、たいへん遅れた悪い習慣のうえに、「一年の計は元旦にあり」と、ことばは知るとも、二月、三月頃に元旦を祝う、お正月では、前に述べた「南方ボケ」といっしよで、新年のはじめにおいて、すでに、沖繩のわたしたちは、一月一日の元旦を祝う、本土同胞はもちろん、世界の先進国の仲間から、とり残された、沖繩島民とさげすまされなければ幸いであるが、後進性が指摘され、社会活動のマイナス要因であることは違いない。
はじめに述べたように、新正、旧正二回にわたってお正月をすることがいけないとするのが大きい意味でもない。また、二回のお正月の御馳走がムダとすることも大きい意味ではない。
現在の、社会、経済、教育、文化の中で生き、働らき、活動するため、そしてすすんだ社会をみずからのものとし、さらに発達したこの社会に進んで役立つ活動をするためには、進んだ本土国民および世界の人びとと共に、一月一日、元旦をお正月として、晴れやかに、実質ともに、みんなが楽しく、お正月を迎え、祝うべきである。
つまりは、旧正より、新正がよいものとするのではなくて、お正月は、わたしたちの生活の、働らきの時間割である。太陽暦(新暦)の一月一日の元旦でなければならないとする、時代の進歩、発達に即応する積極的姿勢、考え、生活態度、生治経験からにじみ出たものであることです。
このことを考えると、こんにちまで、新正、旧正一本化の話しのたびに、人びとから出された、他の事柄について出された、他の事情についての意見は、ほんに小さいことでしかないと思います。
もちろん、今年から実施するには、その運動を始める時期(遅くとも八月頃から始めるべきである)が遅かったのは止むを得なかったが、世の中の発展方向への良い改善は、一日もはやいほど、最良であること、また、何れは祝っているお正月であり、今年から改めることが、わたしたち村民生活を根底からくつがえす、生活の改革でなく、改善、改良のゆるやかな、お互いの心構えや気持の整理で充分であると考えます。
次に、ここまで述べた事柄を整理して、村民みんなが、こぞって楽しいお正月意義あるお正月を迎えて、心もからだもすこやかに、と、心から願い、そしてまた、ひとりびとり、みずからの努力、決意を新たにするために、一月一日、元旦を、お祝いしましょう。
※ 世の中の働らき、動きは、太陽暦(新暦)を中心にして、働いている。
※ 生活、働きを反省し、決意を新たにすることが大切である。一年の計は、一年の出発点 、元旦を期して心にこめて決意してこそ意味がある。
※ 学問、知識及び社会性は、生活の経験、実践をとおしてこそ効果をあげ、育まれる。
※ 世の中の進歩発展をしかと受けとめて、それに適応する生活態度を、みずから考えて 、導き出さなければならない。
※ 新らしい時代に適する生活のあり方に改めるのは、何時?誰が?するのか?。
※ それは、一人びとりが、あなたも、わたしも、みんながやるべきことです。
※ 来年からは、やれるという人は、今年からやれる自覚ある者です。
※ 楽しいお正月を、みんなで迎えましょう。
(I読谷村新生活住民運動推進協議会)