祝 養豚まつり とき 1970年4月5日 ところ 読谷小学校
読谷村の豚はこのように伸びてきた
読谷村の一九六一年からの養豚の伸びを表から見てみますと
(一) 飼育戸数は一九六一年の二、〇三七戸が毎年減少し、一九六九年には一、四八九戸で五四八戸も減少しています。
(二) 飼養頭数は三年を周期に増減があり、一九六〇年一〇、八一五頭、一九六九年一、〇五九頭が頂点になっている。
(三) 繁殖豚は総頭数の一割強で仔豚生産と肉豚仕上のバランスがとれると考えていたが総頭数に比べ繁殖豚が増加し、一九六九年では総頭数一、一〇五九頭に対し、繁殖豚一、九〇七頭で一七%を示し繁殖、子豚産地として形成されるようになっています。
※「読谷村の年次別 豚の飼養頭数(各年12月末現在)」は表のため、原本参照。
36000頭を予想 1970年仔豚生産
読谷村の一九六九年九月末日現在の養豚実態調査票から見てみると一九七〇年には三六、〇〇〇頭の仔豚が年間に生産されることが予想できます。
表からまとめますと
(一) 現在の繁殖豚が一八三二頭、候補豚八六〇頭でその成功率六〇パーセントと考えても繁殖豚が二四〇〇頭になります。一頭の年間育成頭一五頭と考えて、三六〇〇〇頭の子豚が生産され、大きな仔豚の産地になります。
(三) 現在の繁殖豚一八三二頭中、純系が七〇〇頭、候補豚八六〇頭中、四八九頭が純系で、一九七〇年は純系母豚が一〇〇〇頭余が予想出来ますので、質の面においても大きな前進が考えられます。
(三) 読谷村で三六〇〇〇頭の仔豚が生産されますが、その中一五〇〇〇頭しか肉生産まで仕上げることはできません。二一〇〇〇頭は村外の肉豚農家の皆様に販売することになります。
村外の肉豚農家の皆様が嬉んで求められる優れた仔豚を生産しなければなりません。このことは読谷村の養豚振興の要だと考えます。
※「字別飼養頭数(1969年9月末)」「目的別飼養頭数(1969年9)」「繁殖用の純系飼育頭数(1969年9月)」は表のため、原本参照。
SPF豚とは
SPF豚とは特定病原不在豚という意味です。
たとえばここに一頭の豚がいるとしよう。この豚には指定されたいくつかの病原がまったくないということが明らかであれば、その豚は、SPF豚といえる。SPF豚の生みの親であるヤング博士による定義は、SPF豚とは妊娠末期の健康な母豚から子宮切断術または帝王切開によって胎子を無菌的にとりだし、これを規制された環境中の特殊な無菌哺育箱のなかで無菌人工乳によって飼い、このあいだに死物寄生菌と徐々に出会い、これに対するる抵抗性を獲得したものをSPF豚といっています。
SPF豚はどのような目的に用いられているかSPF豚の使用目的を大別すると次のように なります。
(一)、基礎研究・・・主として豚の疾病、感染の解明
(二)、畜産目的・・・多頭飼育の際の集団変換
(三)、研究材料・・・組織培養に用いる豚腎細胞の供給など。
(二)に上げた畜産目的、多頭飼育の際、集団変換のSPF豚の重要性は、すでに米国などでは実用段階にはいっている。畜産目的であるすなわち養豚が多頭飼育化になりつつある現状から、たとえば、SPFや哺乳豚の下痢などが一群に発生すると、その集団における飼料効率が低下し、したがって、市場出荷や計画生産に大きな影響を与え、その経済的損失は大きい。またSPFやARなどの診断法は解剖所見や病理組織学的なものにのみ、たよっている現在、その生前診断はむつかしい。このような慢性型疾病がひとたび潜入するとこれを防圧することはきわめて困難となる。またこのような疾病は一定時期をすぎると一見健康に見えながら、これらの豚を使用しての産肉検定や飼料効率の試験が学問的にどのような結果をひき起すかは論をまたない。このようなことから今後わが国でも多頭飼育の場合にはSPF豚から出発したものが用いられることが望ましい。これによって受ける畜産上の利益は大きいと専門誌では報じている。
年間一人当り豚肉の消費は
主要国における国民一人当り年間の一人当り豚肉の一九六七年消費量を比べてみると
沖 繩 一一、七キログラム
日 本 三、四 〃
イタリヤ 八、六 〃
フランス 二二、七 〃
イギリス 二二、七 〃
アメリカ 二五、九 〃
西ドイツ 三三、一 〃
デンマーク三四、〇 〃
となっています。沖繩県の県民一人当りの消費量は本土の人より三、四位の消費量です。日本を中心に外国の消費量を比べると、アメリカが日本の七、六倍、デンマークが一〇倍、所得水準のあまり変わらないイタリヤでも二、五倍の消費をしています。これからみて日本国内に於ける豚肉の消費市場は今後大きく拡大されるものと期待できます。