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1970年6月発行 読谷村だより / 4頁

第三回読谷村婦人の主張大会  婦人として現在の物価高にどう対処するか

婦人として現在の物価高にどう対処するか
比謝矼婦人会 比嘉  好子
 近頃の物価の値上がりは家計をやりくりする主婦として全くやり切れないものがあります。特に生活必需品の値上がりは、私等主婦にとりまして、それこそ頭痛の種であります。政府統計庁の調査によりますと、一九六五年の物価指数一〇〇としたら割合、今年七〇年三月の物価指数は一二六となっています。つまり、六九年から、七〇年の五年間に実に二六%も物価は値上がりしているわけであります。沖繩は、本土や外国に比べて物価は割高だといわれています。生活物資の八〇%を海外から求めるためにその輸送運賃など諸経費の大きいことが物価高の第一番の理由としてあげられています。島産品も輸入品につられて割高になるといわれています。又島産品の保護育成のための貿易政策や政府の財政収入を図るための物品税政策なども物価高の原因になっているようであります。これを考えますと、沖繩の物価高は、なかば宿命的なられさけないものであるかも知れませんが最近のタバコのぬき打ち値上げに初まる、バス賃建築資材、食糧品の値上げはいよいよ私等の生活をおびやかすようであります。物価が高いのにさらに物価高が加わるわけですから、俸給などの賃金が上がり、いわゆる国民所得が伸んでもそれほど生活は楽にならないわけです。それでは、こんな物価高の中で、私等婦人は何を訴えどんなにして生活をやりくりしていくべきでしょうか。よく経済の発展には、物価高が伴なうといわれています。発展しつつある沖繩のもとでは、物価の多少の割高はいたしかたないといわねばなりませんが、私たち婦人は物価の動きを充分監視し、できるだけその値上りをすくなめにおさえるという積極的な態度が望ましいと考えます。婦人の総もとじめであります婦連では、つど政府に対し、物価問題について陳情していますが、政府は最近の物価値上がりに対し弱腰でありますのでその弱腰に活を入れ、もっと強力に主婦の意見を反映させるべきであります。ゲバではなく、シャモジを持ってデモをし、不当に物価をつるし上げるものに対し、きびしいにらみをきかすのも大いに効果があると思います。世界第二の経済繁栄をほこる、日本本土でも物価の値上がりは深刻でありまして、去った四月二二日のラジオ放送によりますと物価対策閣僚会議において具体的な政策を打出す事が決定されています。それによりますと、関税引下げによる輸入の促進、野菜の奨励、生産地と消費地の直結、生活協同組合の育成、スーパーマーケットの拡大などがあげられています。政府も参考にすべき点がかなりあるのではないかと思われます。次に私等婦人はどういうふうに生活して、この物価高をきりぬけるべきでしようか。私は第一に、賢い消費者になることを主張します。賢い消費者とは物価高からする家計のしわよせをできるだけ小さくするために私等の頭脳を働かすことであります。まず家計簿を円念に記帳することだと思います。毎日、毎週或は毎月の物価の動きを実際に知ることができますので、収入と支出のバランスを取ったり、支出をしめたりするのに好都合であります。家計簿を日常の羅針盤とし、暮らしを豊かにし、安定させるために経済的な裏づけのある生活設計をたてるのが賢い消費者となる条件だと思います。変動のはげしい野菜に対しては家庭菜園を作り、四季の野菜を植えてできるだけ自給できるようにしたいものです。
今我家では、にがうりの棚作りに一生懸命になっております。家族そろって野菜の手入れをするのも又楽しいものです。漬物などの保存食も、その時期時期にやっておけば大変助かります衣服の場合もミシンをフルに活用し、子供のものや、自分のものは、自分で作りますと既製品より安くついております。来月から理髪料も値上げが予定されているのでこのさいバリカンを購入し、発育ざかりの子供等の散髪は家庭でやりたいと思います。いづれに致しましても、内外の情勢では物価の急激なはね上がりは当分続くものと予想されます。これに対し、政府の方でも県民生活の立場に立ちまして政策をたてるでありましよう。私等婦人の立場から主張したり、行動したりして政府の物価政策を側面からもりたててゆかねばなりません。そうして前にものべたように、徹底的に生活を改善し、むだをはぶき生活を合理化することによって、このきびしい物価高をのりきっていきたいものです。最後に私が特に強調したいことは、この物価の攻勢が私等の家計をじわりじわり締め上げる機会に今までともすれば足並みの乱れかちであります生活改善運動を強く推す進めていくことです。旧正を新正に切替え、冠婚葬祭を簡素化しようとする主旨の生活改善運動は、今迄何回となく実施されておりまして、部落としてはそれなりに効果をあげているところもありますが、全体としては成功してないようです。この生活改善策がどんなに家計を物価高から守っているか、ここでとやかく論ずる必要はないのであります。従って私等婦人こそその中心となり一致団結してこの改善運動を推進すべきと考えます。今のところ新正への切替え、冠婚葬祭などの特殊行事の簡素化に重点がおかれていますがこの物価高を機会に、全体の日常生活の改善運動まで持っていきたいものです。
去年十一月読谷村婦人会の第一回運動会が盛大に催されましたが、その時、皆おにぎりの弁当で楽しい一日をすごしました。考えて見ると私等の身近には、改善しようと思えばいくらでも改善できる点が多いと思います。七二年復帰を二年後にひかえ豊かな県づくりが強調されいる今日、私等婦人は、強く、賢くなりましよう。そして、今こそ長い古い因習を打破してすべての日常生活を合理化し、このきびしい物価高の時代をのりきっていこうではありませんか。

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