基地被害はごめんだ ジェット機墜落事故 高まる基地撤去の声
去る一〇月二九日、楚辺部落に訓練中の米軍ジェット機が墜落した事件は、村民に大きな不安と恐怖をあたえたが、事件を事前に知り、しかも、パイロットを脱出させておいて、無人機を住民地域に落下させたことは、村民の生命、財産の安全を無視したものであるとして米軍に対する抗議の声が高まっている。
そして、村民は、基地があるが故に多くの被害をこうむってきたが、もうこれ以上の犠牲はガマンできないと、平和な生活をおびやかす、軍事基地の撤去、自衛隊配備に対する運動は大きく広がりつつある。
村民無視を糾弾する 池原安夫さん(青年)
事故当時現場から約三〇〇メートルのところで仕事をしていました。
カデナ飛行場方面から読谷飛行場に向かって二機が飛んで来ました。
別に変わった様子もなく、普通の訓練としか思いませんでしたが、読谷飛行場上空でパーンという大きな音とともに黒い煙があがりましたので事故だと思いました。パイロットは喜名の方向の読谷飛行場上空で脱出したように見えました。
無人機になって機首を楚辺部落に向かって飛んできたのですが現場に落ちるまでに、三回程旋回してきたのです。
私の所からは楚辺に落ちたように見えたので夢中で走って現場に行きましたが、すでに米兵が来ていました。米軍は事故が起こるのを事前に知っていたとしか思えません。
パイロットの安全を考えて村民の生命を軽視したとしか思えません。
基地があるから、このような恐ろしい事故が起こりますから、すべての基地を撤去させねばなりません。
私達村民は、これまで多くの基地被害を受けて来ましたが、もうガマンできません。
アメリカが沖縄にいる限り私達の生活は脅かされます。しかも、返還ということで基地が再編強化されるということを許してはなりません。戦争に反対し、平和な社会を築くことは青年の夢です。ですから私たちは、今度の事故に強く抗議し、全ての基地の撤去と、自衛隊の配備に反対する闘いを強化することを痛感します。
基地の撤去を 古堅宗吉さん(都屋)
九州各県の農業先進地視察から帰った翌日で、公民館で農家の人と、本土の農家のこと、基地もない平和な農村の生活などについて語り合っていた時です。
突然大きな音がしたので、飛び出すとジェット機が墜落しているというのですね。とっさに住民地域ではと思いましたね。すぐ石川宮森小学校の惨事を思い出して本当に恐ろしくなりました。最近、部落上空を給油機がひんぱんに飛びかよっていますので、このような事故が起りはしないかと心配していましたが、現実の問題となり強いショックを受けました。このような事故は、基地がある限り絶えませんし、一日も早く基地をなくすることですね。とくに、あと二三秒おそかったら、都屋におちたであろうというカーバ司令官の発言を聞いて、一体村民の生命を何と思っているのかとはげしいいきどうりを覚えます。
基地に依存して生活している人も居ると思いますが、私たちには、基地など必要ありませんから早く撤去してほしいと思います。
基地があっては、安心した平和な生活ができません。
一日も早く平和な島に 上地千代さん(楚辺・主婦)
本当に恐ろしい事故が起こりましたね。
私たちの住む楚辺部落は北に読谷飛行場、東に通信基地、そして軍用道路六号線が通っているため、常に不安な生活を強いられているという状態です。
読谷村では、棚原隆子ちゃんが、トレーラで圧殺された事件、喜名、座喜味部落での米軍の落下傘降下演習による木材落下等、人命財産に大きな被害ををこうむってきました。
そのたびに、私たちは再び事故を起こさないよう要求した。これに対し、米軍は事故を防ぐ万全の処置を取ると言いながら、今度また事故をおこした事に憤りで胸がいっぱいです。
相次ぐ米軍人の犯罪が絶えない今日、子供たちを安心して学校へやることや、気楽に野良仕事に精を出す事も出来ません。
このような事があってよいのか、人ごとのように思っていた事がまさか自分たちの上に起こるとは・・・・・・
私たち母親は戦争の恐ろしさ、みじめさを、子供たちに味わせないため、自衛隊の沖縄配備に反対しています。このような事故は基地があるためでしょうね。母親の願いとしては、子供たちがすくすくと育ち平和で豊かな生活ができることです。
※写真「基地撤去以外に安全は保障されないと訴える上地楚辺区長(抗議大会で)」「事故の模様について説明をきく屋良主席 知花立法院議員の表情も暗い」「機首がつっこみ直径90センチの大穴がポカリ」「カーバ司令官に語気鋭く抗議する古堅村長」「すぐ近くには人家が・・・事故20分後のの現場」「議会議員も事故現場を視察」6枚については、原本参照。