(11)「ノーベル平和賞を夢みる村民基金」収益金事業の推進
本村の歴史・伝統・文化・産業等の特性を活かして、自ら考え、自ら実践する地域づくりをめざし「ノーベル平和賞を夢みる村民基金」が昭和六十三年度に設けられました。そして、この間、儀間区の伝統芸能「南之島」の掘り起こしや座喜味区、波平区の「棒術」の継承保存等、文化創造活動が展開されました。また、ヨーロッパや東南アジアヘの国外研修、婦人会の北海道研修などの「人づくり」事業や各字を中心とした緑の環境づくり事業、更には福祉活動等に一定の成果をあげることができました。
この助成事業は、村民の自主的主体的・創造的活動を促すことにより、本村の目標とする「人間性豊かな環境・文化村づくり」を進める原動力となるものであります。したがって、村内諸団体、村民の皆様の自由でユニークな発想と熱意あふれる地域活動を期待し、継続して助成を行ってまいります。
(12)庁舎建設計画の推進
庁舎建設については、平成三年九月に庁舎建設基本構想の答申を受け、その具現化に向けて取り組んでいるところであります。
庁舎建設場所につきましては読谷飛行場転用計画の村民センター地区内に位置づけ、沖縄県、那覇防衛施設局、総合事務局、米軍等に要請を行い作業を進めているところであります。
行政庁舎は、単に行政事務だけでなく地方自治発展の場及び住民自治を創造する場所であります。したがって、広く村民に庁舎の建設意義について理解が得られるよう、また将来の読谷のムラづくりが大きく展開出来るような施設づくりを検討してまいります。
今年度は日米関係機関とより具体的な交渉を進めるとともに、村内においては庁舎建設準備委員会及び専門部会を発足させ、基本計画作成にむけて作業に入りたいと思います。
(13)行政区改善の推進
本村における行政区は、生活共同体あるいは地域共同体的な性格を有し、自主的組織として活発にコミュニティー活動が行われております。その行政区も終戦後の軍用地接収等の問題で従来の集落形態が歪られ、あるいは新たな住宅地開発も進み、既存の行政区では包含しえない状況があります。
そこで、既存の行政区に加入出来ない地域は行政事務連絡員を設置し行政サービスを行ってまいりました。ちなみに、平成三年度は一〇地域千十世帯について委託契約をしております。さらに本年度は■地域を設定し全体で十三地域千三百四十世帯の委託に向け努力してまいります。
(14)緑化及び美化運動の推進
地球上における生態系が存在しつづけるためには植物の果たす役割は大きく、動物の生息や地下水の保全、環境浄化等々、植物は様々な機能を持つものであり地球上の一生命体である人間にとっても欠くことのできないものであります。
かっての沖縄には集落を守る御嶽と、拝所がありそこには、ふるさとの木が植えられ人々の祈りの場所であった。またそれぞれの屋敷は樹木で囲い自然と共存して暮らしてきました。樹木は親の代で種を蒔き、子の代で育て、孫の代で実るといわれます。緑化には長い歳月と膨大な労力を要するものであり、人間の子供を育てるような努力が必要と思います。
本村では、これまで座喜味横田屋原に緑化用苗畑を設置し、残波岬公園、運動広場、学校、平和の森球場等の公共施設や集落内の公共空地等に緑化木を提供してまいりました。昨年度は進展をめざし環境緑化木及び苗木の生産のため、新沖縄林業振興特別対策事業により約一・五ヘクタールの圃場を整備し、残波岬公園区域内で緑化事業を実施してまいりました。
美化運動については、婦人会を中心にバス停留所周辺、遊び場周辺、公共施設周辺などに草花や観用植物が植えられるなど村内の諸団体が「ノーベル平和賞を夢みる村民基金」を活用し、地域活動として美化運動が繰り広げられてまいりました。
今年度も緑と花に包まれた快適な住環境の整備の一環として村道残波線沿いや公園緑化事業を進め併せて内部体制の強化をはかってまいります。なお、新沖縄林業振興特別対策事業を継続し樹苗生産の温室及び作業用建物兼管理棟を建設してまいります。
六、おわりに
一九九二年(平成四年)度予算につきましては、これまで申し上げました諸施策を中心に次のように編成致しました。
一般会計
六、八一六、一三〇千円
診療所特別会計
一七〇、七三三千円
国民健康保険特別会計
一、七五八、四三八千円
老人保健特別会計
一、二八〇、七〇四千円
水道事業会計
六六六、一一一千円
以上の五会計で一〇、六九二、一一六千円となり、対前年度伸び率は八・一%になっております。さらに、今議会は議案二十一件を提案してありますが、この他にも数件の議案を追加提案する予定でございます。
最後に本村がかかえております諸問題の解決にあたっては、職員一体となって努力するとともに効率的な行財政の運営をはかり、村民の福祉向上に努めてまいりますので、議会議員をはじめ村民各位の一層のご協力、ご指導をお願い申し上げ、施政方針といたします。
一九九二年三月一〇日 読谷村長 山内徳信
第二一九回読谷村議会定例会において平成四年度の村予算は可決されました。
平成四年度の国の予算編成の方針は、地方交付税の見直しを軸に継続事業として、地域づくりの推進。高齢化の保健福祉施策の充実`強化。公共投資の安定的な実施を図るため、土地開発基金の存続と単独事業の推進。新規に国民健康保険事業に対する地方交付税における財政措置の創設等、今後の厳しい社会情勢の変化に弾力的に耐え得る財政計画を基本に予算編成が実施されております。
本村も、これらの動向を見ながら収支のバランスを図りつつ、経常経費の徹底した節減合理化に努め財政の重点的かつ、効率的な配分を行い。限られた財源を最大の効果を上げることを基本に、村民の旺盛な財政需用に応えるため、事務事業の優先度、緊急かつ投資的効果の強い補助事業を中心に事業の選択を行い、本村の特性を活かし、将来に向けた村づくりを図るため、地域環境の整備、農村基盤の整備、教育環境の整備、特に本年度は沖縄県の復帰二十周年の記念に当り、地域づくり推進事業を活用した進貢船の建造、緑化事業及び記念誌の発刊等、重点施策を積極的に推進する予算の編成をしてまいりました。
本年度の一般会計予算の総額六、八一六、一三〇千円で、対前年七、八%の伸びになっております。
歳入における自主財源及び依存財源の構成比率は、自主財源で三七、一%、依存財源で六二、九%になります。
※表。