生活環境の整備を目標に 昭和47年度の施政方針
村長 古堅宗光
待望の祖国復帰の日を旬日の後に向かえて、いままでの呼称の西歴から、昭和四七年度と、本土と同じ元号で称える昭和四七年度の才入才出予算の御審議に当り、村政の方針と予算案の大綱について申し述べることにいたします。
祖国復帰は、わたしたちの待望久しかったものであり、また、五月十五日の復帰の日も、前もって決った日程でありましたが、復帰の事業は正に世がわりの大事業で、かってわたしたちが経験したことのない柄のため、復帰の諸準備とその対策等のため予算案の送付の遅れをお詫び申し上げます。
復帰の日が五月十五日という会計年度の中途のため、打切り決算措置がとられましたが、現年度の予算執行につきましては、可能な限り、五月十五日内の執行、完成に努力を払い、大方の事業が計画どおり完成しつつあります。
特に昨年から計画スタートした道路整備計画が円滑に行われ、他の土木事業と合わせて、
一、村道、大湾-古堅線
二、〃 座喜味線
三、〃 瀬名波線
四、〃 波平線
五、座喜味城公園第一次整備計画
六、大木農道の改良工事
以上六つの事業が完成し、
一、村道 喜名線
二、〃 高志保-長浜線
三、〃 瀬名波、渡慶次
地内農道改良工事
以上三つが間もなく竣工する予定でありますが、これら生活、産業基盤整備の工事も地域の人々の御協力、特に関係地主および有志の御協力がなければ到底できるものではありません。この機会に御理解御協力下さいました関係者の皆様に心から感謝申し上げます。
さて、昭和四七年度予算につきましては、先述のとおり、復帰初年度の重予要算でありますが、復帰に関する移行措置の具体的措置方法が未確定の部分が多々あるため「予算総計主義」の建前、総ての才入才出計画を立てることはできませんでしたが、それでも、努めて総計主義の建前と重点主義を配慮して予算編成いたしましたが、今年の予算編成の特例、特色は、
一、従来の教育予算がひとつに合体されたこと、
二、才入才出については通貨の交換比率にかかわらずそれぞれ、収入調定の根拠法令等に基づいたこと
三、才出については、給与は総て三六〇円読み替えをもってなし、その他の経費は市価としたこと、
四、特別職を除く職員の給与については、組合との妥結が遅れたため現給与額を計上したこと、 等があげられますが、団交の結果による給与条例の一部改正ならびに、復帰に伴う措置が具体的に示された段階の適当な時期に予算の補正が行われることもいちよう御諒解をお願い申し上げます。
では、予算の大綱について以下説明申し上げたいと思いますが、本土の諸制度を受け入れ、諸法律に定める事務を処理し、村民の期待に応えるためには、少なくとも本土の類似町村と同じ規模の職員を確保、充足する必要がありますので、先ずはじめに、それについて述べることにいたします。
一、組織機構の強化(増員計画)について
(一)、五月一五日の復帰の日を期して、村の事務は質量ともに本土と同じものになりますが、現況は本土より相当の遅れがありますのでこのハンディーを乗り越えるためには、本土市町村以上の努力と職員の陣容が必要であります。市町村の事務を沖縄と本土を概観した場合、沖縄は、
1、事務処理のシステム、手順等が遅れている。
2、いちよう同じ法律制度は整っているが、その運営実効においても格差がある。
3、沖縄には施行されてない多くの法律制度が本土が施行されている。
これらの新しい制度を受け入れ、また、本土水準に追いつくということは、つまりは村民の権利を守り、生活の安定向上のためでありまた生活、産業基盤整備の拡充のためであることは申すまでもありません。そのために、現在の七課の機構に新しく保健衛生課を設けて、機構を整えると共に従来の組織機能の強化を図って、執行体制を確立して、村民の福祉増進に努める決意であります。
(一)教育委員会の予算執行が村長の責任になりますのでその予算執行、統制、財務事務、財産管理、職員の増員に伴う人事管理および文書管理等内部管理体制の強化を図るため総務課に二人の増員をします。
(二)新しい都市計画表に基づく、都市計画区域の指定に伴う計画、作業の事務、市町村建設計画、開発計画、または各事業部門別の計画それらの各部門間の調整等復帰後はますます市町村行政の計画化が強調要請される方向にあります。またそうあらねばならない時代であります。 主体的に読谷村の特色を生かした真に読谷村独自の行政運営を施すためにも、また、諸統計業務の村への委任と政府職員の身分引つぎ等も含めて、企画部門の機能を強化して、行政の要請に応えるために二人を補強します。
3、住民基本台帳法の実施、外国人登録法の実施、児童手当制度の実施、新保育所の開所、民生委員制度の活動強化ほか、老人、児童身障、母子福祉、福祉年金国民年金の完全実施等のため住民課に六人の増員計画をいたします。
4、ゴミ処理は、各市町村とも頭痛の種で緊急課題でありますが、読谷村の現状もこれ以上そのまま放置しますと、環境汚染をますます増長することになりますので、全村の生活、ゴミを村の塵芥自動車で収集し、村の管理する場所で覆土処理を行いゴミ収集、処理の抜本的対策を実施して環境衛生の向上に努めたい。さらに国民健康保険の実施、予防衛生業務の市町村移管