うまれかわるボーロポイント軍用地 「残波リゾートゾーン誕生」
新しくなる私たちの村を考えてみよう!
はじめに
本村は総面積の約七〇パーセントを占める膨大な軍用地を抱え、そのために村民の生活は長い間苦しみを余儀なくされてきました。
このように健全な村の発展を阻害してきた軍用地の存在は、決して正常な土地利用の仕方ではなく様々な面に強い影響を与えてきたものです。
これらの諸問題を解決し私たちのより健全な社会を目ざす「調和ある住み良い村」づくりの一環として、軍用地転用計画は大きな役割りを担うものと考えられます。
本村が目標とする厚生文化都市の建設にこの地域の開発の成否が重要なカギとなることは明らかでありますし、このような点からも村は総力をあげて計画に取り組んできたものです。
このたび本県初の本格的な軍用地転用計画としてボーローポイント地域を対象に「残波リゾートゾーン開発計画」を作りました。この計画は単なる観光開発を目的としたものでなく、この開発を通じてこれまでの軍用地によって支えられてきた経済構造を大きく変えて、村民自らの手による自主的な経済開発を目指したものであります。
開発計画の目的と内容
ボーローポイント開発計画は、本村の基本構想にもとづいて段階的につくられます。各段階とも社会、経済状況や環境条件の変化に対応しながら計画が進められてきます。
計画は事前の原則が大事で開発だからといってやみくもに建てさえすれば良いというものでなく、正しい計画には、おのずから生まれる正しい原則が必要で静かで美しい村を失わない、あくまでもみんなのためになるなることが原則で、この計画にあたって、次のような方針を設定して開発計画は進められました。
(一)、開発による悪影響が出ないように完全にチェックを行なう。
(二)、開発は地主の利益を守ると共に村全体のためになるようにする。
(三)、土地を売らないで貸すことによって収入が得られるようにする。
本計画は戦後二十八年間にわたって沖縄県の社会、経済構造に大きな影響を及ぼしてきた軍用地についてその解放後の転用を策定したものである。
県内における軍用地は全体の約十三パーセントを占め、特に本村を含む中部地域が全軍用地の四八パーセントとなり本村においては約七〇パーセントが軍用地に占められている。
しかも接収入の五九パーセントは農地と宅地を含んでいることから特に農業に与えた打撃は大きく、それまで農業を基盤としてきた沖縄経済を根底からゆるがす結果となった。これは更に市街地内の異状な居住人口密度と公共施設の未整備による生活環境の悪化を引き起こし、ひいては就業構造の偏在や基地経済への依存、都市のスプロールを生み出す要因となっています。
従って、軍用地の転用計画は、単に計画それ自体で終結するものでなく、これら沖縄全体に深く根ざしている諸問題との関連の上にとらえられなければならない。軍用地問題については長い間の運動の積み重ねがあり生活環境や経済構造に強い影響を持っている点を計画上無視できないことである。
そこで本計画を立案するにあたっては、軍用地が戦後の沖縄の中で累積してきた問題を極力とり上げ、軍事基地の制約から脱却し、平和的な土地利用を図るよう、計画全体を組み立てることに努めている。
また、本計画では、物的計画を中心としつつも、社会や経済面での計画を強く打ち出されているが、これは軍用地の持つ構造的な深さとの関連において就業産業、経済効果などの面から当該地域に及ぼす影響を充分配慮したためである。
以上の目的に沿って、計画の内容は特に次の諸点に工夫をこらしている。
第一に、計画の条件や課題を出来る限り広い範囲にわたって設定し、計画が広域的なつながりの中で成立するよう配慮している。
第二に、社会、経済状況や環境条件の変化に柔軟に対応していけるよう計画全体を区分し、各段階毎の計画も立案している。
第三に実現へ導くための主要な条件を明らかにし、基本的な方向を提案している。このような趣旨にもとずいて本計画は立てられている。