がん 9月は制圧月間 ガン防止10ヶ条
ご存じのように、日本はいま、世界でも屈指の長寿国です。しかし一方で、老齢人口の増加と共に「死亡原因」中のがんの占める割合がふえており、昭和五十六年には、それまでの脳卒中を抜いて死因のトップに躍り出ました。がんの原因については、なお不明な点もありますが、長年の食習慣・生活習慣の積み重ねと関連のあることが、各種の統計からも分かってきています。
つね日ごろの生活上の注意と、そして早く見つけるための努力が、がんを征服するために何よりも大切になります。家庭での”健康管理者”である主婦の役割がますます重要になってきているわけです。
九月は「ガン征圧月間」です。
さあ前進!ガン予防-がんに対する正しい知識を身につけ、適切な予防と早期発見に心掛けましょう。
(1)偏食しないでバランスのとれた栄養をとる
天然物を含め食品の中には細胞に突然変異を起こす変異原性(発がん性と密接な関係がある)物質がたくさんある。反対に食品によっては変異原性を抑える物質がある。だから、偏らずいろんなものを食べると、それだけ相殺効果が期待できる。
(2)同じ食品を繰り返して食べない
ワラビには微量の発がん物質が含まれている。むろん、たまに食べるぐらいでは心配ないが、毎日食べると危険性が高い。だからワラビ以外の好物でも毎日三度三度目にするのは考えものである。
(3)食べ過ぎを避ける
こんなネズミの実験がある。好きなだけ食べさせたグループと、食事量を60%くらいに制限したグループとでは、制限グループの方が発がん率が低く、長生きだったという。やはり”腹八分目”がよいといえる。
(4)深酒はしない
フランスではワインを大量に飲む地域に食道ガンが多いという報告がある。西ドイツでビール(血銘柄)に発がん物質のニトロソアミンを生成するもとが微量検出され、問題になった。
(5)喫煙は少なくする
たばこ、とくに紙巻きたばこと肺がんの関係が深いことは、よく知られているとおり。
(6)適量のビタミンA・C・Eと繊維質のものを多くとる
気管や気管支にがんができるときは、正常な「円柱せん毛上皮」が「扁平上皮」に変わる。
ビタミンAはこの扁平上皮化を防いでいる。ビタミンCは、体内で亜硝酸ナトリウム(防腐剤などに使われている)とアミン類が反応してできるニトロソアミンの生成を抑える。
また、がんは一種の酸化現象だが、ビタミンEには逆の還元作用がある。
繊維質をたくさんとると通じがよくなる。つまり、便の腸内停留時間を短くすればするほど、大腸がんの危険性は減る。
(7)塩辛いものを多量に食べない、あまり熱いものはとらない
わが国のように塩分を多くとるところでは胃がんの発生率が高い。アメリカでも40年ほど前は、胃がん発生が今の倍あった。それが減ってきたのは塩蔵食品摂取の減少など、食生活の改善が大きいといわれている。
また、地域によって食道がんが多いのは、熱い茶がゆを食べる習慣と関係があるのでは、と考えられている。
(8)ひどく焦げた部分ま食べない。
魚や肉を焼いたときにできる焦げ物質、トリプP1に発がん性のあることが、動物実験で確かめられている。でんぷん、砂糖などの焦げにも変異原性物質がある。
(9)過労を避ける
どんな病気でもいえる鉄則だが、がんでも同じ。無理をせず、人間が本来持っている病気に対する抵抗力を落とさない。
(10)体を清潔に保つ
女性に最も多い子宮頸(けい)がんを防ぐのがねらい。このがんは、世界的に風呂やシャワーなど、体を洗う設備が少ない地域に高率に発生している。反対にユダヤ人には極めてまれだ。その理由として、割礼など宗教的戒律で清潔を厳守しなければならないことがあげられている。