読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1991年6月発行 広報よみたん / 6頁

【見出し】91沖縄マスターズ残波岬駅伝大会読谷チーム健闘! 宇良宗光選手三年連続区間賞獲得 五色旗リレー(文化・健康・友情・平和・世果報) 【写真:喜名小:読谷小:渡慶次小:古堅小:古堅南小】 【写真:よく健闘した読谷A、Bチームの皆さん】 ドラマが走る 感動が躍る 【写真:一斉にスタート与那覇選手(右から3人目):神谷選手から天久選手へ:上地選手、あと一息:饒平名選手の力走:島袋選手スパート:波平選手(ゼッケン7):宇良選手のゴール】 【写真:スタート渡口選手(左1人目):松田選手から喜屋武選手へ:石川選手健在:松田選手ガンバル:屋良選手から波平選手へ:波平選手(ゼッケン8):当山選手のゴール】

 いつまでも若さと気力を持ち続け、中高齢者陸上競技の普及発展に寄与することを目的として、生涯スポーツの祭典「創沖縄マスターズ残波岬駅伝大会」が四月二八日、残波岬いこいの広場を発着点に、読谷・恩納村の特設コース四二、一九五㎞の八区間を、どしゃぶりの雨の中にも決行されました。
 ”ドラマが走る感動が躍る”をスローガンに、今年で第五回を迎える同大会に先だち、主催者においてはマスターズ駅伝大会の雰囲気を盛り上げ、選手と村民が一体となった手造りの大会にするために趣向を凝らし、村内五小学校の児童を対象とした「五色旗リレー」を企画した。
これは、古来インドでは、この宇宙は五つの要素で構成されていると考えられ、この五要素を五大といった。
 五大とは、(地)・(水)・(火)・(風)(空)の五つである。
 本村の渡具知メーヌハンタに建っている梵字碑に、因に、ア・ビ・ラ・ウン・ケンと文字が刻まれている。
 このサンスクリット文字を原点として、梵字碑の五文字を(1)文化(紫旗)、(2)健康(赤旗)、(3)友情(青旗)、(4)平和(緑旗)、(5)世果報(黄旗)の五項目に配して五色の旗で会場を彩り、大宇宙を創出する趣旨の下、出発式は読谷の文化の地である座喜味城跡にて行なわれた。
 ふりしきる雨の中、小学校の児童生徒一〇〇名を前に山内村長は、開口一番「雨にも負けず風にもめげず読谷の良い子の皆さん頑張れ!」と激励。五色旗は一区間一、二㎞のコースを二〇名が隊列を組んで五区間にわたってリレーされ、沿道の多くの村民の温かい激励と拍手を一身に浴びながら残波岬の大会本部に無事ゴール、色とりどりの五色旗は高々と掲揚台に掲げられ、大会に華を添えました。
 この五色旗リレーに出場した渡慶次小女子バレー部に感想を求めると、「疲れたけど楽しかった。」と元気な声がかえってきた。
 第五回の節目を迎え、五色旗リレーを実施し大会を充実させようとの今回の関係者の努力は、児童生徒に夢を与え、村民に駅伝大会の趣旨をより深め、地域の新たな活力を生みだす一つの話題づくりと言えましょう。

宇良宗光選手
 三年連続区間賞獲得
 駅伝の開会式は、豪雨によるグラウンドコンディションが悪く、いこいの広場(芝)に急拠変更して行なわれ、第四回大会優勝の宮古チームの友利ヨシ子選手が選手団を代表して力強い選手宣誓を行いました。今大会は、過去最高の三〇チーム(西口人)が出場して健脚を競い、熱き感動のドラマが繰り広げられていきました。
 午前十一時、大会名誉会長(村長)の号砲一発。栄光のゴールをめざして第一区の選手が一斉にスタート。いずれのチームともマスターズ陸連の各支部代表なだけにレースは抜きつ抜かれつ、各区間で熱戦が展開されましたが、戦前の予想通り大会二連覇を狙う宮古Aチームが実力を発揮。追走する浦添マスターズAを振りきって、三八秒差でV3を飾った。
 一方、読谷A・Bチームも地元の大きな声援に、全区間で力走し、選手全員がよく頑張り、Aチームが上位七位の健闘を見せ、Bチームも昨年の順位(二〇位)から一八位に躍進する成績を納めました。
 特に、最終区間のランナーには読谷村のホープ、宇良宗光選手が出場し、期待どうりの走りで堂々、三年連続区間賞を獲得するという快挙を達成しました。
 閉会式においては、成績発表、表彰式の後をうけて、第五回大会を記念しての記念植樹が第一回大会優勝チームから第四回大会優勝チームによって村木「イヌマキ」四本が植樹されました。
 これは、「マスターズの森」を育林し、残波の地が”生涯スポーツ”の祭典の場にふさわしい、花と緑にあふれる永遠の心のふる里をめざす目的をもって実施されたものです。
 風光明媚な景勝の地、ここ残波にまた一つの名物が誕生した。
 本大会を迎えるに当っては、主催者として村民を網羅した企画、運営に取り組んできましたが、あいにくの雨天となったため、古堅中学校の「マーチング演奏」と、アトラクションの「上い口説(役場芸能愛好会)」及び「空手演舞(上地流空手道場読谷修武館)」は、残念ながら中止となりましたが、積極的な協力には村民で拍手を送りたいものです。
 また、競技そのものは決行されたことから、競技役員及び協力団体(楚辺走ろう会・読谷陸上愛好会・楚辺野球クラブ)は、ずぶ漏れになりながらも、各自の持ち場で大会を支え、”’91沖縄マスターズ残波岬駅伝”の成功に大きく貢献しました。
 こうした、村民の献身的な協力に、村外選手団も感謝を表明し「また来年走りましょう」を合言葉に帰路の途につきました。
 ほんとに御苦労様でした。

※写真・表。

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