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2004年3月発行 広報よみたん / 8頁

保育の窓 十八 音楽教育は幼児期に

保育の窓 十八
音楽教育は幼児期に

 「ドド、レレー.」毎朝、子供たちのかわいい声が、保育園に響き渡ります。入園当初は「元気な声で」と言うと、金切り声で歌う子がほとんどで、「ド」や「レ」の発音が出来ない子も加わり「ロロ、デデ、ロデロ」とカエルの合唱のような歌声でしたが、今では本当に天使の声のように澄みきった声で歌えるようになりました。
 「歌う」ことは、大人のストレス解消より、もっと重要な意味を持つ活動の一つで、文字や楽譜の読めない子供たちは、歌を歌う事で、動物や物の名前、季節、難しいクラシックの曲も楽しく歌って覚え、理解する事が出来ます。保育園では季節や行事に応じ色々な歌を、振りを付けたりドレミで歌っています。年長組では、テレビ番組の曲やコマーシャル曲を聴き、ピアノで音を探して弾いたり、保育士の弾く伴奏の間違いに気づき、「今、変な音したよ。」
と一瞬ドキッとさせる子もいます。
 のぐさ保育園では「感性豊かな子」を目標に、音楽を通し表現力や想像力を高め、生涯において「音楽を楽しめる心」を育てたいと考えています。集中力、忍耐力や意欲等の精神面の成長を引き出すきっかけになればと考え、週に一度の音楽専門講師による指導やオーケストラで使用する本格的な楽器の設置等、積極的な音楽教育を展開しています。実際には音楽教育といっても、そんなに堅苦しくなく、毎日色々な歌を歌う、リズムを叩く、ピアノに合わせて動き、表現するリトミック等、簡単で楽しい活動を日頃の保育の中に取り入れ、各行事では、和太鼓、器楽合奏等の発表を行い、目標を持って諦めず頑張って楽しく練習し、自信を持てるよう、指導しています。保育園では皆と一緒に練習し、お互いの音やリズムを良く聴かなければならないので、楽しく自然に確実に音を聴ける耳になっていくようです。幼児期に、音楽を学ぶのが大切だと言われるのは、大人になってからは身につきにくい絶対音感やリズム感が、簡単且つ自然に備わるからではないでしょうか。
 子供が一年そこらで出来るものでも、大人では、かなりの歳月がかかってしまいます。
 音楽の基礎となる良い耳と音楽を楽しめる心があれば、アカペラやりたい。バンドやりたい。作曲したい。オーケストラで演奏したい。という、色々な夢も現実になるのかもしれません。
文、のぐさ保育園 識名千草

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