読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1956年7月発行 読谷村便り / 2頁

就任の挨拶 村長 伊波俊昭

〔第1号1ページの続き〕

四、育英事業について
 有要な人材を養成する目的で私費大学生への学費を貸与する本村育英事業も本年で三ヶ年を迎え村家人員も初年度六人、前年度十六人、今年度は新たに貸与申請五人を加えて二十二人(日本六人 琉大十六人)となり今年の予算計上額二三七,〇〇〇円であります。家庭の事情もしんしやくし条例の範囲内で学業にいそしめるように貸与したいと思います。尚本事業は今年度内に育英会を組織しその事業の運営を移す所存であります。
五、記念事業について
 戦後一九四六年十二月一日村役所を開設してより十年の歳月を経過しました。苦難の道を歩んだ本村も一応ここに一時機を画すべき段階に達したものと考えられますので、此の移動十周年を記念して村においては会議室を記念事業として建設し亦各区おいても各戸においても適切なる記念事業を計画実施せしむる所存であります。
六、軍用地問題の解決について
 軍用地問題については村総面積の七二%を接収された村民の切実なる問題でありますが故に、政府並に軍用土地委員会連合会とも密接な連絡を執りこれが適正なる解決に努力して参りましたが、今後も引続き最善の努力を払う覚悟であります。訴願審理につきましては一九五二年から一九五五年までについては去る六月十二日に最終裁定が行われ、従来の約二.八倍に栽定されます。一括払い、新規接収、四原則の貫徹のためには一万八千住民と■■に■く結束してその解決にあたる■存であります。
七、その他事項について
 社会労働、福祉事業、教育、文化等の事業については関係団体と密接な連撃を図り、生活文化の向上と社会福祉に努める所存であります。
 以上施策の大要を申し上げましたが、紙面の都合で充分に申し上げることの出来ないことを御了承願います。

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