読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1957年8月発行 読谷村だより / 3頁

1957年度行政状況報告

〔14号2ページの続き〕

各課職員の応援を得て十月十日から同二十四日までの十四日間延一二一日の残業をかけて十月二十五日に四、二九一件、六一三、九三二円を調定したのであります。
 事業税と特別所得税は十月十六日の区長会において申告要領を説明し用紙を配布して十月二十五日までに申告書を取纏め十一月九日から調査を始めて同十九日までの十日間で事業税が一九九件、一一四、五五〇円、特別所得税が十二件で六、六八○円を調定したのであります。
 教育税は十一月二十二日から賦課事務を開始したが十二月の納朋をもつために五日間延四二日の残業をして十二月十五日に四、八四一件、一、七〇〇、○○○円を賦課しました。
 自転車税、牛馬車税、畜犬税の申告と賦課事務については五七年一月中で終了したがその結果は自転車税二七〇件で二七、○○○円、牛馬税七四件で八、八八○円、畜犬税一六七件で一六、七〇〇円となっております。
 徴税督励期間は二月十日から同二十五日までの十五日間計画し主として村外に居住する固定資産税納税者の徴税を実施致しましたので多大の成果を収めることが出来ました。
 不動産取得税は四月十日から同月十七日までの七日間に調査をなして四月二十五日までに一○六件で三一、五四一円を賦課調定したのであります。
斯様にして一九五七年度の税務は年度当初における徴税計画のとおり村税は勿論教育税に至るまですべて年度内に賦課及び徴収を終りましたことを報告いたします。
三、経済振興の施策について

 昨年十月以降琉球政府経済企画室より振興計画樹立職員の配置を受け経済課職員を主体に各区長の協力をうけつつ計画樹立の基本となるべき実態調査を進めてきたのでありますがこの程その結果書を纏めましにので、愈々基本計画に移る段階になっております。(経済振興計画実態調査結果書印刷配付)

(二)産業基本施設については一九五七年度の政府補助事業として農道改修波平三、一〇一呎、高志保三、二八七呎計六、三八八呎、河川堤塘長浜八○呎、井堰座喜味農業用溜池一ケ所が施行されました。これらの工事による受益面積は約六〇町となっております。
移住資金特別会計による戦災復旧工事の施行が中部市町村に施行されていないのは遺憾でありますが現在市町村長会において早期施行を要請されております。

(三)糖業について
 今年は戦後の本村糖業再建の年でありました。即ち多年の懸案でありました製糖工場が農業協同組合により五〇トンエ場を建設操業を開始したのであります。農業協同組合は全村農家の協同組織でありますのでその設立については、村も一体となり設立計画にあたり補助金五十万円を交付すると共に蔗圃拡張対策として蔗苗需給費を蔗作農家に助成、病害虫、防除のための薬品の支給等各面から糖業振興の対策を講じてきたのであります。
今年は戦後最大といわれるエマ台風と長期の旱魃を被りましたので産糖量は予想の半分以下となりましたが五九~六〇年期からは五〇トンエ場の全能力に応ずる蔗茎の生産ができるものと期待しております。(一九五六~一九五七年期産糖実績表)

(四)農業開係
 食糧自給度の向上を計ると共に生産増強の素地を作るべく荒蕪地の解消、委託苗圃設置、病害虫防除対策により相当の成果を収めて居ります。
荒蕪地の解消については政府及び村助成によって四五、五五〇坪が解消されすでに植付完了して居ります。委託苗圃は昨年生産本数一六〇、四二一本に対し本年は一・八倍の苗が増産されて居りますが特に玉葱の新品種(グラネックス)によって例年にない増産を見て居ります。尚今年は台風や早魃の被害を被ったため政府の食糧対策助成により三万余坪の馬鈴薯を植付けしてあります。
病害虫に対しては特にアフリカマイマイを重点的に駆除を行い相当の成果をあげました。

次号につづく

※「各区別扶助・調」「56/57年期産糖実績表」は表のため、原本参照。

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