読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1959年12月発行 読谷村だより / 4頁

一九五九年を顧みて

一九五九年を顧みて 
助役 知花成昇 

 せわしかった一九五九年度も、あわただしくすぎ去って、後数日で終らんとしています。新年早々から村民会館の建設を始め、駐在獣医宿舎、火葬場の建設、弁務官資金による都屋の水道施設、政府補助による耕地復旧事業として長浜、高志保、宇座、喜名、儀間、波平の農道の改修、失業対策事業として喜名、渡具知、伊良皆、座喜味、楚辺等の部落中央道路の改修、農協によるホンコン、日本えの生豚の輸出(九六七頭、二九、一三七弗)バスターミナルの完成、保安灯の設置、村内各学校においては給食宿直保健室や便所塀等の整備がなされるなど、産業経済文化の基盤が整備されて来たのでありますが、その反面に石川市宮森校のZ機墜落事故、ナイキハーキュリーズの発射実験、エマ、シャーロット台風、有吏以来の豪雨被害などあいついで起り、それらの被害はあまりにも大きく、社会問題として今日なお未解決のままに立法院議会の論議にもちこまれております。いろいろの障害はありましたが、村広報「読谷村だより」も順調に発刊を続けていますことは皆様と共にお喜び申上げる次第であります。茲に一九五九年一月より十二月までの主なる事項をお知らせして一年の足あとを回顧すると共に、輝かしい一九六○年の希望の新春を迎える事多き読谷村の発展を期待し、茲に一九五九年度の回顧と致します。

”よりよいと云うことは、最善であることの敵である”
最善えの発展を祈りましょう。

月日
事項

一九五九年一月十三日
村議会において村民会館建設を決定、建設委員あげて設計の検討をすることになった。
二月二日
村民会館入札鉄筋コンクリート建(一階六○坪二階四○坪)読谷共進社に一一、九九○弗にて落札、二月十二日より着工する
二月十三日
村議会村民会館新築工事請負契約について
二月二八日
村民会館基礎配筋検査
三月八日
読谷区教育委員選挙無投票にて神谷乗敏、知花義雄、比嘉憲蔵の三氏当選確定
三月十一日
太田副主席、天野林務課長緑化運動促進のため来村
三月二六日
一九五九年度共進会展示品陳列
三月二七日
展示会一般参観
三月二八日
一九五九年度共進会褒賞授与式総合一位渡慶次、二位波平三位
四月十四日
高等弁務官に代り民政府保安部長のハリマン・N・シモンズ氏来村都屋区水道施設費として一、七○○弗の資金が交付された。
四月十六日
読谷中学校において衛生展示会を行う。明日十七日迄
四月十九日
ボリビア移民出港
四月二十日
読谷村生活改善グループ役員村外視察
四月二十六日
読谷村婦人会総会午后二時より
四月二十八日
波平、渡慶次農道竣工
四月三十日
育英会設立総会午后二時波平公民館長知花成昇、副会長知花義雄
五月二十三日
村議会火葬場設置について議決
五月二十五日
本日より五月二八日まで豚コレラ、豚丹毒予防注射
六月一日
村民会館竣工検査
六月十日
第二回定例議会開会、村長施政方針並びに全議案説明
六月十一日
生活改善グループ幹部研修会、大田副主席緑化運動推進について講演 人命救助者表彰式、駐在獣医官の宿舎着工
六月十五日
議会村内視察喜名校区、読谷中校、農協、波平
六月十六日
読谷村内視察読谷校区及び渡慶次校区
六月十七日
議会村内視察都屋、伊良皆及古堅校区伊良皆水道料金の件で民政府に陳情
六月十八日
議会各委員会毎に村外視察
六月二十日
議会、教育委員会、学校長、村役所協議会
六月二十四日
議会本会議第二回定例議会終了
六月二十五日
村民会館ホールで村年開会幹部研修会
六月二十六日
一九六○年度予算の整理及議会要望事項の対策について課長会を行う。
六月二十七日
移民懇談会移民課長の南米視察報告会
六月三十日
石川市宮森小学校にZ機墜落本村消防隊出動す
七月一日
議長、村長、助役、収入役石川市に見舞のため
七月二日
石川市民救援対策のため緊急協議会を開催 各区長村議婦人会長学校長教育委員
七月四日
一九六○年度第一、四半期失業対策事業予定現場の調査
七月六日
村議会石川市Z機墜落事故について協議、見舞
七月十三日
比謝川、ダム位置変更について嘉手納村及読谷両村で協議、陳情書を民政官に提出
七月十九日
村及び社協主催による水難救助講習会、都屋海岸において講師赤十字社の城間氏
七月二十日
獣医宿舎落成
八月二十二日
オリエンタル煙草会社と村内組合との耕作について協議会
八月二十四日
火葬場落成す
八月二十五日
村内保安灯五○個所完成す
八月二十六日
電話交換局の変更について電々公社に陳情五九年内に変更する旨回答があった。
八月二十七日
伊良皆、古堅区の水道料金の件再陳情す両部落ともに無料になる旨内示があった
九月一日
楚辺通信隊関係新土地計画による基本賃貸借基本契約本により開始す
九月五日
牧原軍用地料の件で内政局に陳情
九月九日
喜名小学校運動場地均し援助のため喜名小学校長及PTA会長と工交局に陳情
九月十一日
赤い羽根共同募金実施について説明会 都屋簡易水道の完成お礼のため民政府に
十月十一日
体協主催村内陸上競技大会
十月十三日
ナイキハーキュリースズ発射実験阻止陳情
十月十五日
ナイキハーキュリースズ発射実験阻止協議会
十月十九日
観音堂例祭村役所職員植樹
十月二十六日
台風シャーロットの被害対策協議会
十月二十八日
登記所設置について嘉手納読谷の協議会
十月二十九日
ナイキ・ハーキュリーズ実験阻止陳情に対して、アンドリッフ民政官より、中止に賛成出来ない旨の回答がよせられた。
十月三十一日
ナイキハーキュリーズの発射実験第一回

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