年頭の所感
知花英康
戦後新読谷村建設以来、建設から建設へと気を配って居る間に最早十五年。村当局の熱誠と村民の協力に依て村民生活も軍用地の関係上安定したとは云へないが、日常生活には事を欠かない程度に進み、各字には公民館や慰霊塔も出来、村には村民会館や教育衛生施設も漸次完備しつつあるを見て誠に喜びに堪えない次第である。私はまだ青年だと思って居るのに先日床屋で後の鏡に私の後姿がうつついて居るのを見て、
いつの間に吾も老いけん床屋にて
後を見てぞ驚く、
又、
浄世荒浪にむまれゆるうちに
覚えじにやがて八十なゆさ
近来度々敬老会に案内を受け、長寿者の席に座らせるゝのも成る程とうなづいたのである。さりながら吾等の先輩は、
寄ゆる年戻ち若くならりゆみ
只遊びみそな夢の浄世
と唄って居るし「働是人生」である。それで今後も「なほ言うべき事は言い、為すべき事は為し、後は自然にまかす」という態度で新しい年を迎えるのである。
謹みて新年の御祝詞を申上げます
○読谷村役所
村長 伊波俊昭
助役 知花成昇
収入役 池原昌徳
外職員一同
○読谷村議会
議長 仲本政公
副議長 知花平良
外議員一同
○読谷村農業信用協同組合
組合長 神谷乗敏
専務 山城幸成
外役職員一同
○読谷区教育委員会
委員
神谷乗敏
知花義雄
比嘉寅吉
比嘉憲蔵
玉城忠次
会計係
宮本万次郎