読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1961年10月発行 読谷村だより / 2頁

本土の視察研修報告書(其の五)

〔64号1ページの続き〕

会社等訪問したが条件は大差ないので省略いたしまして全般的問題について述べて見たいと思います。

1、雇傭主側の沖縄出身者に対する声として、給料の前借がない、無駄使いがなくよく貯金している。真面目でよく働く。等の褒め言葉もあったが反面、仕事に対する理解が乏しい。集団生活に馴れにくい。時間の観念がうすい。辛棒が足りない。無断に転職する者がいた。勤労意欲がない等の苦情があった。
2、仕事は全般的に軽労働であるが、分業化され、部分的の単一作業を繰り返すため精神的な疲労を伴うので持続的な根気強さが必要である。
3、現在送り出している事業所は、その殆どが小規模にして家内工業的であり更に交通、気候、環境待遇の面で悪い条件のところが多いので関係官庁の機構を強化して、充分職場検分を行い、条件のよい職場開拓を行うべきである。
4、送り出す側として注意したいことは、生徒の適性を慎重に取扱い、希望者に対しては前記雇傭主側の声を参考にして充分指導してから送り出すべきである。
5、現に就職中の者に対しては、勤続するよう激励すべきであり、著しく条件の悪い所は関係官庁に申出て転職若くは呼寄たほうがよい。
6、去る九月から最近まで新聞紙上で大きく報道された就職ブローカーによる被害者はないようでした。

あとがき
 御承知の通り議員の本土研修の問題が度々新聞紙上において論議されたのであるが研修を通じての結果は大い視野を広め、参考になり効果的だったと力説したいのであります。 洋の東西を問わず、人間のもたらす科学、文化は見たり聞いたり、話したりすることから生み出せることであり、ましてや公職にある者が進んだ国の政治、経済、文化その他凡ゆる角度からその状態を知らなければ計画も実行も進まないし、発展もにぶることは当然であろう。
議員は現状に甘んずることなく調査研修のため大いに視察して視野を広め、議会活動を通じて村民福祉のため、村当局に助言としての重責を果して貰いたい。
 最後に私共の本土視察に際し、村出身者の実業人、有志各位の活動状況を見て感銘いたしました。特に安里嗣福様、山内昌秋様には物心両面の御指導御援助を戴き、村を愛するあまり、我々に寄せられた御厚意に対し感謝に堪えません。
尚、東京駐日代表事務所、大阪の出先機関、沖縄タイムス大阪支社、並びに広島県庁地方課、川辺町、飲野町、新市町、落合町、騎西町、御当局に特別の御便宜と御指導を受けました。ここに深甚なる敬意を表しますと共に皆々様の将来の御発展を念願いたします。
 お粗末でありながら、しかも長くなりましたことお詫び申し上げ、これをもって視察報告を終ります。

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