読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1962年1月発行 読谷村だより / 1頁

組合長 神谷乗敏

組合長
神谷乗敏
謹んで新年の御慶びを申し上げます。
月日のたつのは早いもので一九五五年二月二十三日に組合役員会の御すすめにより組合長に就任してから早や七回目の正月を迎えて参りました。その間あらゆる面に亘り関係当局は勿論先輩知友組合員各位の温情溢れる御指導御援助により恙く馬齢を重ねさせていただきました事を年頭に当り感謝の念で胸一杯で御座います。
いずれの国でも同じでありますが特に琉球における第一次産業は経済的自然的制約の中にあって他産業との所得格差のいちじぢるしい現状でその為に読谷村民も例外ではなく相当の犠牲と困難さを伴っております。
こうした環境の中でたえず孜々堂々と日夜農耕に御励みの村民の御苦労に対し只々頭の下る思いであります村当局におかれましても第一次産業の振興こそ村発展の基礎になる事と考えられ先には糖業に尽力され、この度大家畜の導入に依り地力の増進を計られ購入資金の利子補助をなされた事は時宜に適した処置として村民から大いに喜ばれて居ります。当組合と致しましても村の方針に順応すべく役員会にはかり大家畜の大量導入を計画致しまして、己に百頭近く輸入致しました今後も益々大家畜導入に重点を置き、あらゆる面に一段の創意工夫をこらし今年こそはこの基盤に立って飛躍的に発展し農家経済の安定を図り度いと存じて居ります。
又年々増えつつある甘蔗も次年度には村中で一万屯を上廻るものと予想されます依って農連第二工場の現有能力の三百屯では到底無理であり今期製糖終了後直ちに一千屯工場を建設し農家各位に対し不便をかこって居られる現状を打開すべく努力を継続中でありますのでその面えの御協力も重ね

利用者アンケート サイト継続のために、利用者のご意見を募集しています。