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1962年1月発行 読谷村だより / 2頁

謹んで新年のおよろこびと、就任の御挨拶を申し上げます 収入役 池原昌徳

謹んで新年のおよろこびと、就任の御挨拶を申し上げます 
収入役 池原 昌徳

 村民の皆様、明けましておめでとうございます。
 自分は、一九五七年一月一日の御目出度い元旦のよき日に収入役の栄ある職に就任し、そして一九六一年十二月三十一日をもって四ヶ年の任期を満了いたしました。任期が接近するにつて、いろいろ考えて見ましたが、やはり私には「現在の職がよい」と思い、村長をはじめ、村議会に再任についてお願い致しましたところ、村長もこれを歓迎せられ、去る十二月の定例議会において私の再任の選任同意を求めましたら全会一致で可決下さいましたので私は向う四ヶ年間この任務に働かせて貰う資格を与えて戴きましたこと、村長をはじめ、村議会の皆様、村民各位に厚く御礼申し上げます。
 顧みまするに、私が就任いたしました一九五七年度の村費予算額は一○万八千余ドルで、続いての二ヶ年もこれとほぼ同額の予算を執行し、一九六○年度から二○万余ドルという大巾に増えた予算を執行することになりました。それから講和発効前の損失補償見舞金二一万五千余ドルが一九五八年二月に支払われ、つづいて同年九月B円からドル通貨えの切替、六○年から六一年にかけて新土地計画に基く軍用地賃貸料約二二○余万ドルの支払が行われ村予算規模の拡大と、相次ぐ臨時的な経理事務のために実に忙がしい日々を送って参りました。
 中でも軍用地賃貸料の支払業務においては一日に七、八万ドルの現金を取扱うことが度々あって苦労でしたが職員は勿論、関係者各位の絶大な御協力によってどうやらその任務を遂行いたしましたし、その他、あれやこれやと、過ぎし四ヶ年を顧みて感無量でございます。
 もともと収入役は村長の傘下にあって会計事務を掌り、公金を適切に運用することが任務であります。予算はあっても現金のない場合は順調な執行は出来ませんが本村は常時、財政に恵まれた上に、且つ、村議会をはじめ、村民各位が格別に御指導、御協力下さいましたお蔭で順調に職務を執行することが出来ましたこと収入役としてこの上もない仕合せの至りに存じます。
 過去四ヶ年の経験はありましても、もとより浅学非才のもので、まずさ悪さは人一倍あるかと思いますが再任された感激を新たにして収入役の職務に励みたいと思いますれば、どうか今後とも尚一層の御指導、御鞭撻を御願いし併せて村民各位の御繁栄の上で多忙な年でありますことを祈念いたしまして就任の御挨拶といたします。

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