読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1963年3月発行 読谷村だより / 3頁

くらしの中の問題 主婦にのぞみたいこと

くらしの中の問題 
主婦にのぞみたいこと

ちょっと知りたいことがあって、村内の二~三ヵ所の部落を訪ねまわった。どうせ、私が行くことであるから生活についてのききとり調査なのだが行ってみてオドロイタのは、どの家でも対応にでてくるのは男の人だったこと。この家の主婦は庭先に話しこんでいる私らをしり目に、洗たくものを干したり、野菜洗いをやっていて、いっこうにこの女客をむかえてはくれないのである。仕方がないので私は仕事をしている主婦に話のホコ先をむけることにして、ようやくききとる始末、また、或日台所をなおしたいという人がいるのをグループ員から聞いて、その家庭を訪ねたが、これまた旦那さんが一切対応、かまどの大きさをきめるときでも男が五升に一升といいだすので、たまりかねて「五升は毎日毎晩使うのですか」とききますと、はじめて「オーイ」と井戸端の主婦がよばれて「豚の飼料を煮るときだけに使う」というのが早いか、すぐまたもとの所にかえってしまうのだ。
先だってラジオ放送するのに二人の主婦に来て頂き、いろいろ聞いているうちに普通家計簿は、男の人がつけるんだと思っているのでなかなかつける人が少いとのこと、こうしてみると一体農家の主婦たちは自分の家の生活についてどこまで責任をもって毎日をすごしているのだろうか。
一生けんめい台所を働きよくしようと苦心していられる旦那さんをもっていてもそっぽをむいているし、なんかくらしのことにきかせて頂こうとお訪ねしても、お茶菓子を出してひっこんでしまうのはどうしたことでしょう。お訪ねした私の方では何も知りもしないでエラそうなことをいっている・・・と腹の中でワラッテいるのかなと、その態度をいぶかってわが身を反省したり、ズボンを着てオートバイを利用しているからかな・・・とオートバイをうらめしく思ったり。でも職業柄なんとかかんとか

利用者アンケート サイト継続のために、利用者のご意見を募集しています。