第六回生活改善グループ実績発表会から(完)
アイデアを生かした生活の合理化
渡慶次生活改善グループ 新垣 ハル
皆様?御承知のように普及事業がなされてから十年余りとなりました。その間よく口ぐせの様に或は新聞紙上に考える農民とか考える主婦とか改善グループ活動面等が私達一家の主婦にもしげきを与えています。つまり今日よりは明日えと毎日の生活に変化と努力と進歩とがなくては近代社会の一員としてとうてい歩調をそろえる事は出来ない事だと思います。そこで私は忙しい日常生活に一寸した工夫から得た経験を述べまして皆様に少しでも御参考になれば幸いだと思いまして只今より発表させていただきます。
生活改善グループ活動も衣、食、住、家庭管理と幾多な多難の途を切り開いて今日に至りました。
私がグループに加入した当時は切角の講習会で習得しましてもなかなか手がつけられず又やっても失敗に終った場合が度々ありました。その原因は
一 理想に走ってむつかしい条件をつけすぎるのでとっつきにくい事
二 研究が足りないのでつまずく事
といったようなものでしたが私達グループも年々向上し活動は目覚しく夜間のおいといもなく宮良普及員さんの御指導のもとに計画的に事業を推し進める事が出来ました。
現在では生活改善実行グループの字の示す通り生活の合理化をしっかりと胸にだきしめ常に努力を求め教え合うグループの皆さんに感謝を致しております。
さて、私の家族積成は四名の子供に夫婦合わせて六名でございます。農耕地面積も僅かで三頭の養豚に五○羽の養鶏を世話しています。
主人だけの所得収入だけで家族の保険金の支払います。生活は苦しく途中で止めてしまうかと度々ございました。
それに次々と入学する子供達の教育費が思いやられますので私は何とかしてこの苦しみを切りぬけなければならないと思い家計簿に出て来る被服費を出来るだけけずって自分の手で仕立ててみようと思いついたのが私の改善の動機であります。皆さん家計簿をつけておいでの方は良く御存知の事だと思います私の家計支出の中で飲食費に次ぐ支出は被服費であります。現物支出を中心に現金支出を押える事が半農家としての家計簿の意義深いことであります。此の意味で自分で工夫し計画を立てる事にしました。
以前は材料はあっても忙しいと云うよりも仕事のわずらわしさを感じ手に取って縫い替へようともしなかったものでありました。
それに戸棚や押入にはボロ山の一杯でありました。手はじめにそれを取り出しほころびをつくろっても短かくなって着られない物をまずまとめて必要得数に更正しケザヤスカート等は外出着としてはよい物ですが色があせり気味ではそうはゆきませんので家庭着用に利用価値を考えて活動的なスラックスに作り替えたら大変便利でありました。更に大人物の背広やズボンが着用出来ない物でも布地はしっかりしていますので、いたんだ部分は切り捨てて使うし、男の子の六、七才用の上下服が仕立られはいひん更生とは思えない立派な他処行きに間に合います。又布地の不足の部分はいろいろと配色を工夫し仕立てましたが男の子で一層愛らしさを表現してくれました。考案に一段と工夫をこらして体験を重ねて行くうちに布地の一つ一つも無駄なく利用するアイディアは次から次へと手掛うに楽しみとなってお蔭様で被服費も筋減し半ば諦めていた保険金も支出面も楽になり助かりました。
そうした生活のヒントを得た私は次々と体験を活かし生活がつとめてゆくうちに発展させ食生活面も頭の切り替えを意識して更に一層の注意と努力を注ぎ栄養知識を習得しました。私達の体がいかに栄養面で左右される物であることかを痛切に感じました。
私は有色野菜をモットーにし献立を考え育ち盛の子供をもつ立場からカロリーの多く含んだ食物を組み合わすように努力し自家生産物である大豆を利用して朝夕の食卓をにぎやし又漬物類もいろいろと研究に取組みましたお蔭で家族のおそうざいにお客様へのお茶菓子代りとして喜ばれています。
次に調味料の中に大事な役割を果たしてくれる味噌も改善し科学的栄養価のある赤味噌をつくっていますが単なる味噌汁のつくり方も研究を加えるとアイディアが生まれ少しの変化にすぎませんが試みに赤白と交互に使用しましたら何ともいえない味覚が生れ知らずして舌づつみを感じました。
最後に住いの事ですが庭に植木や花をあしらいますと終日のつかれもいやしてくれて何時でも新鮮な花を屋室にうるおいを与えてくれます。
今後の方針として私達主婦のこまかい心づくしでもって生活の合理化を図るに習慣やしきたりの問題にはまだまだ十分に徹底していないのでありますが今こそ頭の切り換えに手打って常に