読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1963年8月発行 読谷村だより / 3頁

私達主婦の力で明るい社会を築きましょう 

私達主婦の力で明るい社会を築きましょう 
新しい家庭づくりは先づ家計簿からのスローガンをかかげ村生改連協総会開く

 読谷村生活改善連絡協議会(会長松田敬子さん)では先月十六日ひる二時から読谷沖映で総会を開き、六三年度事業経過報告と収支決算、六四年度事業計画と収支予算(案)の審議、役員改選を行なった。同会は
○勤労者としての健康の維持、
○家庭生活の合理的運営
○次代をになう人の基礎をつくるための育児と家庭教育
○家族関係の民主化
以上の四つの当面目標を基本事業計画として一九五八年図太い体謳で収支笑いの渦に包まれた百万両の顔の持ち主グシケン氏を会長に結成、爾来五年、新しい世代の正しい欲求を適確につかんで常に新しいアイディアとムードの中に古い習慣を改め、創意工夫をこらして村民全体に喜ばれ、而も為になる事業を進めて来た。
 午後二時KSARの時報と共に開会、開場正面には現役員が胸を張って風采よろしく居並び、会場を埋めた六百余の会員を相手にテキパキ協議事項を審議、全会員の拍手の中に次々スピード処理された。
 時間厳守をモットーにした生改の事、案内を受けたハゲ頭や太っ腹のお偉方、ここでは沖縄タイムは通用出来ずおどおど、当然と云えば当然の定刻開始に盛んに讃辞を浴びせていた。
 封建時代の男尊女卑、父権制度の世の中が新民法の今日にかわり、「個人の尊厳と両性の本質的平等を旨とした」民法一条によって女性は必要以上に強くなり、更に憲法で「人種、信条、性別、社会的身分によって政治的経済的又は社会的関係において差別されない」とありお陰で世の殿方が卑屈になりがちである。
 生改の堅実な発展は新民法にメスを入れ女の特権を一層伸ばし、そこに男性飼い育法みたいな悪法も生れる。政府の赤嶺普及主事も我が意を得たりとばかり盛んに新民法について女性の地位をくどく説明し、生改の発展に一層拍車をかけた。
 生改の事業の一端として技術研修、産業加工研修会がもたれ、栄養、味、色合い等を考慮し身近な材料を使った料理に対し或校長先生は生改の手のこんだ料理より、あっさりしたのがよいと田舎風の愚痴をこぼしている様だがこれは前途した様にあらゆる面から合理的に考えられた現代料理であり、これが口にあわねば宇宙船に乗れますまい・・・
 今度選任された会長の与那覇ナヲさんは就任の抱負を次の様に語っていた。
 来賓祝辞の一言一句が胸に釘をうたれたようで皆の期待にこたえられるかどうか過分な責任を感じている。私は勉強が足りず会長として六分の資格しかなく、四分は皆さんが補い協力する為に会長に選んだと思いますので一層の協力を仰ぎ、生改普及員の宮良さんの御指導御鞭撻のもとに職責を全うしたいとユーモラスな挨拶をした。
 引続きリクレエーション映画「はだしの花嫁」の上映に昔の花嫁姿を想い出したかのようにしわの寄った頬をほころばした六百会員自ら主人公になって熱の入った鑑賞、六時盛況裡に会を閉じた。

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