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1964年2月発行 読谷村だより / 2頁

青少年の非行防止に全村民の力を結集しよう

青少年の非行防止に全村民の力を結集しよう
 青少年の不良行為が年を追って多発の傾向にあり、既にマスコミから御存じのように小学生、中学生の非行はそれこそ大胆不敵、私達が想像も出来ない事をしでかし、目を覆うものがある。
 嘉手納警察署による村内の各駐在所別の、六三年一月から十二月迄の犯罪発生状況は大木駐在五八件、楚辺駐在三九件、高志保駐在九十件、瀬名波駐在五一件喜名駐在二○件で合計二五八件その中検挙一七○件で六五・八パーセントの検挙率で、実に膨大な数に達している。
 次に非行児一一六名の年令別調べによると九才二件十才四件、十一才四件、十二才九件、十三才十七件、十四才四九件、十五才六三件、十六才二○件、十七才七件、十八才八件、十九才三件、計一八六件で十四、十五、十六がもっとも多く七五パーセントを占め、行為別には窃盗八九件、飲酒喫煙が三九件でもっとも多い。更に動機別には家庭放任と悪友の感化がもっとも多く、その他好奇心、小遣銭欲しさ、出来心となっており、私達はかたときも子供に対する愛の手をおろそかにしてはならない。
 以上のような事実を分析してみると、実に憂慮すべき由々しい問題であり、この際村民の全力を結集して、村内各団体が総決起して、これら青少年の蘇生と善良な幼い子への防火線を考慮しなければなりません。村では先月十七日、村民会館で村内各学校、各学校P・T・A、議会、区長青年会、婦人会、防犯協会、教育委員会の代表並びに、嘉手納地区警察署、同防犯協会の関係者凡そ百名が集り、青少年非行防止対策協議会を開いた、そして二十五日に全村民への周知徹底を図り非行児をなくし明るい村づくりに起ち上がろうと三十余台の車を連らねて、村内くまなく防犯パレードを行なった。
・罪の子は愛なき家から社会から
・あんな子と指さすその手で導こう。
・家のみだれは子のみだれ。
 協議会では特に次の事項を申し合わせましたので皆様の御協力をお願いする。
1.非行児が発生、又は発見した時は逸早く関係学校関係区、駐在所に連絡する。これは罪にするのではなく善導のためである
2.夜間外出(九時以後)は絶対禁止する。
晩の酒、煙草の買物に子供をつかわない。
3.友達の家での宿泊は絶対にさせない。
 今一度私達は自分の子供に目を向け、愛のしつけ糸をしっかりし、悪の芽をつみとって明るい住みよい社会づくりの為に、村民各位の御協力をお願いする。

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