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1965年7月発行 読谷村だより / 3頁

前号のつづき (7)奨励作物について

前号のつづき
(7)奨励作物について
奨励作物関係では煙草、茶果樹、マッシュルームの四つについて申し上げます
一、煙草
葉煙草栽培が一九五八年から始められ、年を増すごとにおちつきをみせています葉煙草栽培の長短を農家で吟味するようになり耕地、労働力、資金等農家個々で栽培面積を拡大するもの、減ずるもの又はやめるもの過去七カ年において、いろいろな動きがありました。現在の栽培農家三〇余名は栽培規模も大きく、一二一アールの大栽培者も現われています。今年も前年同様葉煙草委託苗圃の設置、病害虫の共同防除を実施しています。又、生長調整剤、シオヤゲン、MH三〇を利用して反当り、増大の試験を実施しています。葉煙草栽培は気象との関係が大きく、前半期においては気温が下ったため生育が悪く心配していましたが後半期になってから生育も良くなり又、糖熟も良好であります。奨励作物として、葉煙草栽培を大きく取り上げたにもかかわらず、栽培農家は減少し申し解なく思っていましたが宇座から新しく四名が参加し、初めてでありながら良成績を納めていることを申し添えます。又、栽培農家も次年度からは増すものと期待されます。
二、茶
茶栽培は農業振興計画でも大きくとり上げ、又政府も今年からその振興に力をそそいでいます。茶栽培の気象条件や市場の条件は好条件にあり成長作目としてとり上げたい。茶振興において去年育苗に力を入れ、今年も五万本育苗を目標に進めています。又茶の母樹園も十アール完成し、七品種を導入し、育苗事業が円滑に進められるものと考えます又、加工面において燃料試験として長田茶工場で重油による燃料試験を実施しました。此の試験が成功すると、従来の薪、木炭利用による加工の五十%減の費用で加工出来るものと期待しています。
三、果樹園事業
果樹園事業を進めてから三年目を迎えるようになりました。この事業の目的は申す迄もなく「果樹の普及」であります。二月に開催されました産業共進会展示会の出品物で御存知のとおりパパイヤの出品点が従来の四倍の四十七点、品質においては例年の比ではない良い成績を納めています。又、各農家において、果樹導入が積極的で相談に足を運ぶ方が増えています。去年は開園に力を入れましたが今年は育苗に力を入れています。又、特筆しなければいけないことは果樹園が軍用地のため、いろいろと隘路がありましたが琉球親善委員会の協力で空軍、DE、民政府との会談を持ち、果樹園にいろいろの施設が許可なりました。

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