一九九六年度 第三回議会定例会(議会報告)
議長 知花平良
村民の皆様一九六七年度の予算を審議する本村第三回議会定例会の会期を去る六月十日から六月三十日まで、二十一日間をもつて村長から提案された一般行政関係二十件、教育関係六件決議案一件、議員提出の条例案一件陳情三件計三十一件の議案を審議終了致しましたがその結果一件否決その他幾分修正はありましたが全議案審議終了し特に今回から教育委員会法の一部改正によつて本議会において教育予算の審議がなされましたが本会においては慎重に審議し一般予算教育予算ともに立派に成立させましたのでその予算執行に当たつては村民各位の御協力を申し上げなお議会において増額修正及び削除した理由等について御報告致します。
議会において増額修正及び削除した理由
一、老人クラブ各支部に補助金として七〇〇ドル増額した理由
各字においては、老人クラブの総会、老人の日やその他の催しが多いのでその催しにおとしよりを慰安して楽しく余世を送つてもらうために補助金を増額したのであります。
二、バクゲーター購入補助金として一、〇〇〇ドル増額した理由、
村内視察をしたときに、南部地域においてアフリカマイマイが余りにも多い事に心配してその駆除を図るために農薬購入補助として増額したが、マイマイを駆除するには村民の努力と協力が必要であると本会は思慮する。よつて議会はバクゲーター一個に対し十仙を補助し年間一万個を使用させると同時に執行機関はマイマイの繁殖率の高いこととその被害の恐ろしさを村民に認識させるよう啓蒙し全村民の総力を挙げてマイマイの駆除に努力させるために農薬購入補助金を一、〇〇〇ドル増額した。
三、保育所施設費二一、八四七ドルを削除した理由、
現在設置されている保育所の経営が赤字経営でありその他各面にわたり当分の間検討する必要があるとの理由で保育所施設費を削除したが、南部地域に後一ヶ所の保育所の必要性は認めている。よつてその敷地は買い上げておく事にした。
村長以下執行機関に対して議会の要請
予算の一部が修正されたがこれは自治法第三十六条の権限によつてなされた事を村長以下執行機関はよく理解されて成立した六七年度の予算を効率的に運用されて村民福祉と本村発展のために努力されん事を本会は要請した。
区教育委員会、村長、教育長に対する要請
今回から教育委員会法の一部改正によつて教育予算の審議権が市町村議会に与えられた一般予算と同じく審議した結果次の点を区教育委員会、村長、教育長に対して要請した。
1、教育委員会法第四十五条に「区委員会は教育予算の見積もりを調製しこれを年度開始前三十日までに市町村長に送付しなければならない」と義務付けられている。また自治法第百六十六条に市町村長は遅くとも年度開始前二十日までに予算を議会に提出するように義務付けられている。特に教育予算の財源が市町村の一般予算からの負担金によるものであるために、議会においては平行して審議しなければならない。
今回教育予算が期限より五日も遅れて議会に提出された事は法にもとるものであり、また議会においてすべての議会の審議が停滞した。よつて今後そのような事がないよう要請した。
2、教育予算才出四款一項一目連合区負担金二、六七九ドルの中に学校教育指導主事の給与が含まれているとのことであるがこれは財政法第十二条に抵触するものであり適当な予算措置ではないと思考する。しかし本会は、学校教育の進展のためには教育指導主事の必要性を認め予算を通過させたが、この経費は政府予算の教育費から支出されるべき経費であると思う。よつて教育長及びその関係者は強く政府に要請されてこの経費を獲得される事を本会は強く要請した。
読谷村役所職員労働組合の抗議文に対する議会の反論
一九六六年読谷村第三回議会定例会に一九六七年度の新年度予算案その他条例改正案等が提出されましたが本会は、二十一日間の会期をもつて充分に審議し去る六月二十九日に新年度予算案が修正可決され村長に送付したのでありますが、その成立した予算持に職員給与に対して、本村役所職員労働組合はこれに不服であるとして本村議会に対して抗議決議書が提出されたのでありますが議会が役所職員労働組合から抗議された事を誠に遺憾に思いその抗議に反論をなし抗議文内容に対し議会の見解を本紙を通じ村民に公開し村民各位の御批判をあおぎたいと思います。
役所職員労働組合から議長宛に提出された抗議文は次のとおりとなつております。
職員の待遇改善弾圧に対ずる抗議決議、我々読谷職員労働組合は自治労県本部を中心に四月八日春斗に突入した。われわれはその間日本国憲法二十八条労働者の団結権、団体交渉権、行動権の保障のもとに又は、労働法の一条労働者が使用者との交渉における対等の立場を堅持し四十八日間の長い斗争の結果五月二十六日最も尊重されねばならない紳士協定が成立し妥結の線をみた。かような過程で労働条件改善に労使双方努力したにもかかわらず議会において自治法三十六条、条例を設け又は改廃することの権利、又は予算の才入才出を定める権利をもつて妥結した条件
1、徴税吏員五名に対して月額三ドルを支給する。
2、常時運転をする職員五名に対して月額三ドルを支給する。
3、常時外勤する職員十九名に対し作業衣一着支給する。
4、常勤的非常勤職員を月給制にし、夏期十割年末十割の手当を支給する。
を拒否したことは自治法三十六条を乱用、憲法二十八条の軽視又は労組法を無視した行為と判断する。このようなことが法を守る議会において当然として行われていることに対しいかりを感じ強く抗議する。一九六六年六月二十九日、読谷村職員労働組合、議会議長知花平良殿
議会の見解と削除又は修正した理由
1、徴税吏員五名に対して月額三ドルを支給せよについて、
本村の税金の徴収はその内九〇%が各字区長によつて徴収されており、残りの十%が財政課職員の手によつて徴収されているので、他の市町村と異なるものがある。また財政課の職員が村外に税金徴収のため出張する場合は、給与以外に日額一ドルの日当と車賃実費が支給されており、約九十%の税金を徴収している区長に対しては、何の手当も支給されていたのに対して約十%を徴収している職員に対し、特殊勤務手当を支給せよと要求している事はナンセンスである。
よつて議会は適当な要求ではないとしてこれを削除した。組合の云い分は、徴税吏員に任命された者は選挙運動も出来ない弊害があるので三ドルの手当を要求したとの事であるがこれはすべて法によつて規制されているのであるから三ドルの手当を要求するよりもむしろ労働組合としては、法の改正を要求するのが適当と思う。
2、常時運転をする職員六名に対して月額三ドルの手当を支給せよについて、
役所職員が車を運転して仕事の能率をあげるということは当然な事である。しかも勤務時間中に車を運転するからとの理由で車を運転した者に特殊勤務手当を支給しなければならないという法や規定はない。よつて本会はこれを削除した。
3、常時外勤する職員十九名に対して作業着を支給せよについて、
役所職員に対しては村の予算でユニホームを支給してある。その外に作業着まで支給せよとの要求は疑問である。役所職員も農民も同じ労働者に変りはない。村民の税金でまかなう村予算で役所職員であるからとの理由で作業者まで支給することは適当な処置ではないとの理由で削除した。
4、常勤的非常勤職員を月給制にし夏期十割年末十割の手当を支給せよについて
本村には常勤的非常勤という職員の名目は現行法に規定されていない。組合側が要求しているのは、村道工夫、果樹園人夫その他の人夫の事であり、これは村の予算による事業分量によ