教育委員長 比嘉 寅吉
明けまして御目出度う御座います。
旧年度は皆様方の一方ならぬ御協力の御陰ですばらしい年でございました。新年も尚一層の心からなる御指導を下さいますよう切に御希望申し上げます。
私達の村の教育行政をふり返って見ます時に何と言っても現今はいま尚学校建設途上の感が致すのであります。どこの学校を見ましてもまだまだ施設が不十分で、やりたい事が一ぱいありますが、少ない予算で学校当局は勿論、村民の皆様が子供達の為に学校と一体となって、色々と学校造りに真剣にとっくんでいる其の姿は私達関係者にとりましては本当に何とも言えない崇高な感じが致します。勿論教育施設は全部国家が造って下される筈でありますが、現在の琉球政府ではそこまで手が届かない為に御父兄の皆様方に、色々と御協力願っている次第です。
ここ二、三年前から日本政府の沖繩の教育振興に対する考え方が急に変りまして、日本政府の援助で学校の基本施設が出来る様になりましたので、後二、三年では確かに学校施設も落着くかと思われまして、今後が楽しみだと思います。
教育は、学校施設の完備環境の整備にまつ外はないと言う事は、皆さんよく知って居られる事でありますが、それがなかなか出来ないところに教育のむつかしさがあるでしょう。 私達読谷村でも教育委員は勿論、村当局、議会の方々も教育振興については色々と頭をつっこんで検討していますが、それでもなかなか御父兄の皆様方の意に添えない現況で甚だ残念な事だと思いますが、毎年毎年村民各位の協力で向上しつつあるのを喜んでいる次第です。
教育が如何に大切であり又、むつかしい事であるかという事を念頭において、其の面に絶えず努力を致しているつもりです。
新年を迎えるに当りまして、計画的に教育方針をうち立てて、根気強く、実行致して皆様方の意に添う様今後に備えたいと思います
一九六八年 元旦