″本土研修報告″(二) 画期的な土壊改造剤EB-aについて。
経済課長 松田 昌彦
村民だより一一三号で砂栽培について御招介致しましたが、新しい農法として、九州大学農学部園芸学教室EB農業研究会で土壊改造剤EB-aについて研究が進められています。これは沖繩に於いては市販されてなく、琉石産研で研究されるようになつている全く新しい改造剤であり新しい技術であります。EB剤について御招介しましても、各農家が今すぐ利用出来るものではありませんが「農業のまがりかど」に来た今日、画期的な技術の導入がないかぎり、打開策がないように感じます。近い将来において、各農家が利用されることを期待し、概略を御招介したいと考えます。
(一) EB-a剤は最近創製された土壊改造剤で「省力」「安定した増収」をもたらす画期的な土壊改造剤であります。
(二) 本剤は超高重合度をもつた活性型有機合成化合物で強力な電荷(正)機構をもつていますから、土壊中の粘土、コロイドなどの徴粒子に対して、常に強力な疑集性を現わします。
(三) 従つて土壊にEB剤を四〇~二〇〇倍液を混和すれば負電荷をもつて土壊中の粘土、コロイドなどの徴細粘子と瞬間的に反応し、強力な疑集性を呈します。
(四) すなわち土壊の徴細粘子はただちに架橋されて、〇、一~一、〇㎜大の多孔質の粗粒状の構造を形成します。
(五) 〇、一~一、〇㎜径の多孔質の粗粒は作物の生育にとつて、理想的な有効孔隙量を増加せしめ、通気、通水、保水、保肥性にすぐれ、肥料の利用率も相当に高くなります。 (六) EB剤は従来の土壊改良剤や団粒化剤とくらべて、その作用機能は根本的に異つている上に、その効果を極めて、顕著であります。紫外線、温度、湿度による効果の減少は殆んどなく、又強酸、強アルカリに対しても安定で効果は半永久的に持続するものと云われています。
(七) 本剤による土壊改造の効果は重粘質土壊はもとより、火山灰質土壊まで土壊群一般にも共通的であることが特に注目されます。
(八) 低生産性土壊における生産性阻害因子と見られている強度の固結性、不透水性、不良通気性などは本剤の処理によつて、即時に改良され、生産性のすぐれた耕度に改造せしめることが可能だと云われています。
参考までに本剤による造成団粒試験表と本剤処理稲作試験成績表を記しておきます。
EB-aによる造成団粒
粒径組成 2.5㎜以上 0.10㎜以上 0.10㎜以下
無処理土壊 2.41% 0.75% 82.75%
EB-a処理土壊 9.14% 71.71% 15.07%
EB-A処理稲作試験
面積 900㎡ EB-Aの原液0.3リットル/3.3㎡
EB-Aを上記の量10倍にうすめて撒布する
土性・・・・壊土 品種・・・・東山60号
植付・・・・昭和40・6・24 苅入れ・・・・昭和40・11・15
肥料・・・・NPK14:10:10 元肥 40㎏ 追肥 10㎏
試験結果
EB処理 無処理
平均茎数 35本 21本
平均粒数 125粒 100粒
坪苅籾重量 2,430㎏ 1,590㎏