農作物撤去問題 農耕を従来通り許可 工事面積十万坪から二万坪に縮少
△渡具知通信隊内の黙認耕作地内の農作物撤去問題は米軍が、①スターカム通信隊内の農耕を従来通り許可する。②工事面積は八四エーカー(十万坪)から一七、五エーカー(三万一千坪余)に縮小する。③工事は農作物の収穫が完了した地域から順次行なう。ということを回答したことによって二カ月ぶりに解決した。△
池原村長、知花議会議長および関係部落出身の議会議員、区長、地主代表が去る一月十六日、楚辺通信隊内でタートロット高等弁務官室報道調整官、シーハン米民政府土地課長、ロングDE不動産部長、ヒック現地部隊長等と合い、農作物撤去について十五日の議会全体会議で決定された次の五項目。
一、撤去面積をもっと縮少してもらう。
二、農作物の収穫が適切に行なわれるよう工期を延長してもらいたい。
三、作物撤去地以外の地に損害を与えない。
四、工事完了後、すみやかに耕作を許可する。
五、工事で荒廃した土地の復元に米軍が協力する。
を提出、米軍が受入れてもらうよう要望した。これに対し、タートロット報道調整官は「読谷村の農作物撤去について」アンガー高等弁務官がみずから軍の関係者を集め協議した結果、次のように決定した。
これまでの農作物撤去面積は八四エーカー(十万坪)とされていたが、工事区域を一七、五エーカー(二万一千坪)に縮少する。
一七、五エーカーの内耕作地は九エーカー(一万坪余)である。但し、一七、五エーカーに対しては今後耕作出来ない。その他は従来通り十七日から農耕を許可する。工事は十八日から行なう予定だが、農作物の収穫が完了した地域から順次行なう、との回答があり、工事で荒廃した土地の復元についても村から文書で要請があれば検討する、との回答があったので、これに対し、村当局、関係地主としても「五項目」の要望が充たされたとして受入れることにした。
〔解説〕 昨年十一月八日、米軍はスターカム渡具知通信隊地域に統合受信施設を新しく設置するので同地域内の八四エーカー(十万坪余)にわたる農作物を一九六八年一月十五日までに撤去せよとの農作物撤去通達を受けた村当局と古堅、渡具知両部落では、この撤去命令を受け入れると「古堅、渡具知部落の二六六世帯のうち一七〇世帯は同地域で生計を立てており農作物を撤去した場合、この一七〇世帯は生活の手段を失ない今後の生活を維持することは出来ない」として、戸主会や有志会を開き阻止態勢をかためる一方、村でも臨時議会を開いて農作物撤去命令の撤回要請決議を行ない、各方面に訴えてまいりましたが、去る一月十一日高等弁務官から「アンテナ施設工事は絶対に必要であり、計画の変更は出来ない。スターカム通信隊内の農作物撤去はさけられない」との回答を受けた。苦しい立場においこまれた村当局と古堅、渡具知では十三日に議会の専門委員会、十四日には関係部落の戸主会、十五日には議会議員の全体協議会を開き、今後の対策を協議した。その結果「全面的に撤去命令を阻止することはできないので農作物の被害を最少限にい止めるよう米軍に要請する。」という方針が決定されていた。