科学する心と技術で 将来の農業を目指そう
読谷担当普及員 田場 典明
時代の進展に伴い農業のあり方も急速に変化して来ました、昔の農業のあり方は自給自足を目的とするやり方でしたが、戦後の農業は企業でなくてはならない方向に進んできました。最近に於ける自由化の波は沖繩の農業にも押しよせ世界の農民と市場を争わねばならない状態に追い込まれました。そのために沖繩の農業もきびしい中に置かれているわけであります。過少な農耕地の零細農業では収入も少なく自然に所得の高い他産業に流出してますます農業従業者は弱体化し生産も低下していく現状にあります。しかしながら農は国の基であり村の基家の基でありゆるぎない業であります昔から農民はヒラヌウリヌブイと言われている通り何時かは農民が他産業より勝つ時代が来るとも思われます。
火にも焼けない盗難の心配もない子々孫々までいつまでも何時までも生活をしていく活動舞台として安心して働けるのは土地であります。土地は命の次ぎの宝であります。この有難い土を最大限に活用するには現在及び将来を考える場合読谷村の土質を高度技術による適地適作を考える時にまず農業灌漑施設が最も重要な課題と思います読谷村の土壌は保水力の乏しいアルカリ性土壌であり、換金度の高い西瓜トマト胡瓜その他の作物に於いても必ず水は絶対的必要であります。これの解決策としては無限な地下水を吸い上げ各要所要所の溜池に送り農家はそれから揚水ポンプで圃場に利用する事は儲かる農業経営の最も重要な事であります。雨をまたない農業こそ読谷村農家の子々孫々のために尽す大きな課題だと思われます。現在村の産業政策で生産計画と農協の販売協力を得てはじめて日本本土に読谷からトマトが輸出されています。
沖繩の狭い市場のみでなく本土の端境期をねらって輸出する産業政策は将来幅広く読谷村の適地適作な産業が伸びる可能は充分にあると思います。去年渡具知の一部に西瓜展示圃を設置してその実績によって急激な波及効果を及ぼし今年は渡具知、古堅、大木、楚辺の柵内の好条件を利用して五万坪の主産地形成の計画でその栽培指導中でありますが問題は農業灌漑施設が切に痛感されます。この事は村当局として大きく取り上げて居らるるので大変よいお考えだと思います。しかし、基本施設の設置は相当の予算が伴うもので早急にはむつかしいかも知りませんが近い将来新しい産業の與る地域に農業灌漑施設の実現を期待しています農業基本施設によって一の労力が十に生き土地の生産性は向上し新しい農業技術が農家に導入されて他産業にまさる農業が発展して心に明るさをともして励む楽しい農業が発展して豊かな新農村が生まれるものと思います。