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1971年10月発行 広報よみたん / 2頁

厚生文化都市をめざす 読谷村経済開発基本構想(ロ)

厚生文化都市をめざす 読谷村経済開発基本構想(ロ)

先月号で第一部基本計画についてご紹介いたしましたが、今月は第二部産業計画についてご説明します。
 産業開発策定の基本方針
現在読谷における産業のエネルギーとしては、農業においては養豚、甘藷さとうきびなどがある。又第二次、第三次、産業においては、建設業、サービス業がその主なものである。しかし、第一次、第二次、第三次産業ともごく一部を除いて経営規模がきわめて零細であり、したがって、そのエネルギーを結集して産業の開発に当ることが第一に必要である。
その方策として
(一)協議化により零細経営から脱皮することができる。
現在の読谷の産業における経営単位は、農業、商業、レクリェーション産業の全般にわたってその経営規模が零細である。零細な経営体は今後も高度成長する日本経済において、その生存が不安定、あるいは危ぶまれるばかりでなく経営体としても計画的に実行性のある経営を進めるためには経営規模の拡大による合理化が急務である。
(二)読谷村における各産業の立体的に結合すること
地域内における各産業の立体的結合を先ず行い最終的には経営上の重要統合を促進する。
産業の立体的結合、あるいは統合は、中間マージンと中間経営の削減により合理化をもたらし、地域内部における付加価値を増大するとともに、読谷生産物の市場における競争力を高める事にもある。産業立体化の一環として行われるレクリェーション産業による読谷グランドの産物の販売や消費は厚生文化都市観光の特色を強化することにもなるであろう。
 厚生文化都市の特色を造成するに当って重要な産業は農業であるが、これはレクリェーション産業に連結あるいはレジャー客に直結するような観光農業、果樹栽培、養殖等にも多角化する必要がある。
(三)読谷村の立地条件を活し開発をはかる。
 農業の開発に当っては、那覇市から浦添、宜野湾、コザ市の沖縄における消費の中心地に近い地理的好条件と割合に広い農地と利用して、近効農業を興し生鮮食品や園芸作物など附加価値の高い商品を生産する。さらに残波岬をはじめとする優れた海浜の観光資源は現在のところ殆ど未開発の自然がそのまま残っているが、人口は集中度の高い那覇圏と観光地北部との中間にあるという好条件をいかして、厚生文化都市の一機能としての特色ある観光機能を育成する必要がある中城湾、金武湾の工業化はすでにはじまているが、将来は広大な埋立地造成と大規模工業の立地が計画されており、さらに関連工業の集積も予定されている。コザ市周辺は沖縄のアミューズメント、センターとしての機能を保持するとともに、中部地域の中心都市としての機能を充実して行くものと考えられる。宜野湾市と浦添市においては、第三次産業を軸とした都市化がさらに進展するであろう。このような経済発展の過程で地域分化していく中部において、読谷地域は清澄な自然の中に住みよい人間環境を開発して、厚生文化都市としての機能を分担することが賢明である。理想的な地域文化のためには、中部における交通網の整備がなされなければならないが、読谷地域の機能の内容としては、東海岸工業地帯で働く高所得者の住宅地中南部レクリェーションの場、沖縄県ひいては日本全国を対象とする研修地が考えられる。

農漁業振興の基本姿勢
 農業は依然として近代的な農業にはほど遠く、農業を真に魅力あるものにするためには時代にマッチした新しい発展方向を志向しなければならない。農業は将来も読谷村の主要な産業としての地位を維持し続けねばならない。特に沖縄でも特異な性格をもつ「厚生文化都市」として名実共に発展することを考えなければならない。
(一)経営規模の拡大をはかる
これからの農業発展によって、農業の近代化、合理化は至上命題である。農業の近代化、合理化の基本的なことは、農業生産の基盤である農道、かんがい排水、土地改良等の基本施設はもちろん、農地の大型化、集団化による経営規模の拡大など根本的な農業構造の改善をはかることが重要である。経営規模の拡大をはかるには協業化の新しい形態あしての農業経営管理体をると組織し、個々の農業を主体とする従来の小規模零細経営形態の農業をその組織の中に統合することが大切であるといえよう。
(二)養豚の進興をはかること
養豚は現在でも読谷農業の中で大きなウェイトを占めており、農業収入の源泉になっている。幸い読谷の農家の養豚飼育熱および飼育技術は他地域に比べてかなり高く、殆どの農家が養豚業を営んでいる。
しかし、その飼育規模は零細で、しかも屋敷内豚舎での少頭飼育であるためかなり多くの問題を抱えている。今後の発展策としては養豚団地を結成し規模の拡大をはかると同時に先進技術の導入に努めることが大切である。
(三)流通機構の合理化をはかる。
 読谷地域に限らず、農水産物の流通機構は一般に前近代的な性格が強く、特に市場と生産出荷体制面で有機的な連けいに欠け、価格形成がきわめて不利な状態にあり、これが農業所得の適正な維持拡大の障害となっている。
 生産の合理化と平行してこのような阻害要因を除去し、生産、集荷、販売を一元化することによって、農産物の流通過程を合理化し価格が適正に形成されるように流通対策が講じられるべきである。
(四)農業経営の立体化、多角化をはかる。
 農業も他産業と同様、企業的な方向に進まねばならない。例えば農業と観光を結びつけた形での観光農業の推進をはかり、又周辺産業との関連を強めながら、農業経営の立体化多角化による経営構造の高度化をはかることがもっとも重要である。

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