読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1974年1月発行 広報よみたん / 5頁

成人式を迎えるにあたって 渡慶次出身 玉城孝子

成人式を迎えるにあたって 渡慶次出身 玉城孝子
 ”一月十五日”、”成人の日”、今まで他人事のように聞き流していたことがいつの間にか、私の前に立ちふさがる。わたしが、このわたしが20才になる。新たな決意よりも、くすぐったいような、怖いような思いが脳裏をかすめる。20才を迎えた喜びというよりも今まで平気でやれた事が、その日を境にしてできなくなるような窮屈感や、今までのように、まわりに甘えてはいられないという、いりみだれた不安のようなものがある。
 20才になったから、成人式を済ませたから一個の人間として認められるなんて、何かおかしい気がする。わたしはわたしなりに20才の生き方をしたい。
 わたしは、今までよく、”わたしは、こんな大人にはなりたくない”と言う事を世の大人族に言った。しかし、こうやって、いざ20才になってみると、そんな自信がまるでなくなってしまった。もしかしたら、自分も気がつかない間に、あんな風に子どもに言われる大人になってしまうのではないかという気がしてきた。
 今のところ、まだそんな不安を取除けるなにものも持ち合わせていない。しかし、これから、じっくり腰をすえて、より自分に合った、自分らしい大人になりたい。

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