読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1974年4月発行 広報よみたん / 5頁

はなしの泉 ウフソー 新垣 生雄

はなしの泉
ウフソー 新垣 生雄
 われわれが日常話している方言の中には、本来の意味を離れてその逆に使われている場合がある。
 そのひとつに「ウフソー」ということばがある。「ウフソー」の「ソー」が性(こころ)を意味することであろうことは、その言葉の内容から大体の想像はつく。
 たとえば、「ソーイラー」は心や魂がはいった人、すなわちしっかり者を意味するし、又その反対に「ソーヌガー」は性の抜けた人で、そそっかしい者や忘れっぽい人の意味に用いられている。
 さて「ウフソー」の「ウフ」は大きいということだから「ウフソー」はまさに大きい性、すなわち大きい心を持った人の意味になると思うがどうだろう。
 しかし実際には、そそっかしい者、マヌケ者等の意味等に用いられているのはおもしろい。
 ときに「ウフソー」を「カニハンダー」と同じことばに使用する人がいるが、両者には大きな質的相違がある。「カニハンダー」の「カニ」は大工の使う「曲尺」からきた語である。
 すなわちそれは「カニジャク」の意味で、正しさを測る物指である。したがって「カニ」とは、「正確」「正しさ」を意味するので、それが「ハンデタ」人、すなわち正確さを失った人。もうろくした人を意味するのである。
 世の中では、このようなことばが人知れず無意識のまま共通語?として使用されている。
 現代人の多くが、こまかいことに気を配りすぎ神経を疲労させノイローゼ的傾向にある時、大たん不敵で、ささいなことに、こせこせ、びくびくしないウフソウ的性格がうらやましいものは多かれ、少なかれいるものだと思う。

利用者アンケート サイト継続のために、利用者のご意見を募集しています。