若夏の珍味 スヌイの養殖事業始まる-読谷漁協-
”資源は有限なり”採る漁業から育てる漁業への沿岸海域の養殖漁場育成に力を注いでいる読谷漁協(古堅宗和組合長)では、今年からモズク(スヌイ)の養殖事業に着手しました。
本村沿岸は、自然条件にめぐまれ、モズク養殖に最適な沿岸だとされます。これまで、多くの漁業関係者から養殖事業の必要性を、要請されてきた中で、読谷漁協では、これらの要望に応えるため、漁協構内に養殖池を設置し養殖テストを行なってきた。その実績に踏まえて、今年は一千枚のモズク養殖網を準備し、渡慶次~儀間沿岸、都屋地先、渡具知地先に養殖網を布設した。養殖網は、縦一・二m横二十mの網を海底に固定して沈め、モズクの種苗を付着させる。これら養殖網にはすでに発芽、増殖活動が活発に見られ、三月から六月にかけての収種期を待つのみである。
モズクは亜熱帯気候の特性を生かした海操類。カルシューム、ビタミン類に富んだ自然食で、若夏の珍味として重宝がられています。
戦前は、村内全域の海岸に天然モズクが自生し、時としてこども達は、モズクを利用してスベリ台代用にする程モズクは採れたという。しかし、現在では自然破壊が進み天然モズクは皆無の状態になっている。
現代の食生活の環境変化に伴ない、自然食が見なおされる中で、モズクは俄然脚光をあび、ことに、県産モズクは本土産モズクに比べ市場性にすぐれ、消費市場では「沖縄産モズク」の銘柄がつけられる程、人気上々だといいます。
これらの市場情報をすばやくとらえた読谷漁協は、村内沿岸の自然条件をフル活用し「生産性を高める漁家」「ウミンチュウの脱皮をめざし」はじめての養殖事業として手がけたものです。
養殖事業には山城吾助氏(渡慶次)ら二五名の漁家が事業にあたり、シーズン中、六〇トンの収穫高予想である。しかし、モズク養殖が順調な生育を見る中で関係者の心配の種となっていることの一つに、レジャー客対策かあげられます。これから若夏、盛夏にかけて村内海浜は、足の踏み場もない程にレジャー客が殺到する。特に三月浜下り、五月の連休には数千人のレジャー客が先を競って押し寄せ、村内海岸をおしみなく踏み荒らし、この対策が深刻な悩みの種となっている。
読谷漁協では、養殖地域への立入りは関係者以外厳禁すると共に、漁家の立場をよく理解していただき養殖事業の成果をあたたかく見守ってほしいと語っていました。村民のご協力をよろしくお願いします。
(写真)ー資源は有限なりー二〇〇カイリ時代を迎えた我が国の漁業は益々、窮地へと追やられ、採る漁業から育てる漁業への転換がせまられる。読谷漁協におけるモズクの養殖事業地域
※写真は原本参照