読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1978年4月発行 広報よみたん / 3頁

平和と民主主義、人間尊重の村政を基調に 昭和53年度施政方針 村長山内徳信 (四)本年度の実施事項 産業経済のための施策 社会福祉の増進のための施策

〔219号2ページの続き〕

社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたっとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。
 教育行政は、教育の目的を遂行するに必要な諸条件の整備確立を目標として行われなければならない。そこで児童生徒の学習権を保障するため教育環境の整備を進めるとともに社会教育の振興、文化活動の充実、文化財の保護育成のため、本年度は、次の事業を実施いたします。
①教育諸条件の整備
 本年度の小学校の主な教育諸条件の整備といたしましては、渡慶次小学校校舎の新増築工率によって普通教室(10)、管理室、図書室、保健室等が計画され、あわせて従来の校舎配置を変更し、運動場の拡張計画を実施するものであります。教室不足の解消又は不適格校舎の解消のため、読谷小学校は普通教室(4)、特別教室(3)、喜名小学校は普通教室(6)、古堅小学校は、普通教室(4)の校舎の新改築を実施する考えであります。
 中学校につきましては、古堅中学校が普通教室(1)、特別教室(3)、機械室等が計画され、読谷中学校は普通教室(7)、配繕室(3)等が計画実施されることになります。古堅幼稚園は、学級増による園舎不足を解消するため保育室、管理室の新増築工事と幼稚園教諭三人増の計画で実施していきたいと思います。
②社会教育の振興
 本村の社会教育は、関係者の努力、関係団体をはじめ村民の積極的な協力によって発展して参りました。本年度も社会教育振興大会をはじめ、各種学級としての青年、婦人、成人、高齢者等の学級を開設し村民の社会的教養と資質の向上を目指して進めていく考えであります。本村の社会構成層全般の社会教育の拡充と各種団体の育成を目指し、育成団体運営講座を開設し、リーダーの養成につとめると共に、青少年の健全育成の為、子供会をはじめ、その他の団体の育成を通して村民の文化的教養を高め、心身共に健康な明るい村づくりと学校施設の開放によってスポーツの生活化を促し、本村の社会教育の振興が将来の発展に大きく寄与することを期して推進するものであります。
③文化財の保護と文化活動の振興
 我々の祖先の遺した貴重な文化遺産を保護することは、われわれの責務であり、それを正しく継承し、次代への新しい文化創造の礎にしなければなりません。
 本村は県下でも有数の文化村であり、村内にある有形無形の文化財を保護し、又発掘、調査し、それを文化活動や学校教育、社会教育活動に生かすことによって、地域社会に対する深い認識と愛村の精神が生れ、読谷村に生れたことに誇りのもてる村民になるのであります。
 昨年の渡具知東原の具塚と木綿原の具塚発掘は、沖縄の歴史を書きかえる画期的な事業になり、座喜味城跡、資料館、南島稲作文化を象徴する高倉、焼物、織物、村内の遺跡等をめぐる県内外の人間の動きは正に驚異的でありました。
 文化村づくりに寄せる村民の情熱と努力、積極的な協力によって県下でも先進的位置にあることを自覚し今後とも村民が相協力し、地道にして着実に発展させる努力を続けなければなりません。
 読谷村民としての誇りのもてる逞しい人間形成に資することを期して、本年度は民話集の発行、民具の調査、遺跡の分布調査発掘、花織特別展の開催、資料館文化講座の開催等を実施する。一方、史跡公園としての座喜味城跡の環境整備事業を継続事業として進めて参ります。
 年一度の大きな祭であり、本村の文化、芸術、農業、商業、漁業等の発展を目指す総合的発表の場としての「第四回読谷まつり」を老若男女全ての村民が参画し村民相互の融和をはかり明日の村づくりへの意欲を高めるための祭りとして今年度も計画していきます。

産業経済のための施策
①農業水産業の振興
 本村の主要な産業は農業である。農業については、特に復帰後、本県においても、その見直しが叫ばれ、真剣に農業問題の施策が打ち出されてきました。
 沖縄の置かれている恵まれた亜熱帯の自然条件の下で、本村の立地条件と現在の経済状況、将来への展望を基に総合的に判断した場合、地道ではあるが着実に村民の生活を安定向上させる方策として、農業、水産業の振興はきわめて重要な課題であります。その課題に応えるため、有効な土地利用と農業振興に関する諸制度の活用が最も肝心であります。
 本年度の主な事業は、農業の生産振興を図るため、農業の生産基盤整備と合せて機械的に関連する農村生活環境整備の一体的事業として進めて来た座喜味地区農村基盤総合整備事業の継続実施と渡具知地区、読谷西部地区及びボーローポイント地区等の土地改良総合整備事業の導入のための調査をはじめ、地元における事前準備、国・県との調整などを行い積極的に推進していく計画であり、加えて本村の農業生産を抜本的に改革するために農業生産基盤整備と並行して農業灌概排水事業(長浜川ダム)の承認申請作業を進めていきたいと思います。
 第一次農業構造改善事業第四年次計画により農業近代化施設を導入し、団地造成により集団的生産活動を推進し農家所得の向上、生産意欲の高揚を図る目的で共同畜舎施設事業として
(イ)座喜味仔豚生産組合
(ロ)瀬名波仔豚生産組合
(ハ)山路波加畜牛組合の三ヶ所、漁船用補給施設一ヶ所(漁協へ)設置する計画であります。さらに水産業振興の一環として、現在有望視されているモズク養殖栽培に対し、その振興を図り生産向上と栽培拡大を促す為に、モズク養殖網購入補助事業を実施していく計画であります。
 尚、先述の通り、経済課の分掌の中で行ってきた土地改良事業は、現在の座喜味地区農村基盤総合整備事業に加えて、新年度からは渡具知地区が事業準備に入り、読谷西部地区の土地改良総合整備事業等の導入のための事前調査、準備があり、更に農業用潅漑排水事業(長浜川ダム)の申請作業を進めることになっております。これらの膨大な事業を進め、農家経営の安定向上を図る為には、もはや現在の経済課の分掌の中では不可能であります。従いまして農業振興に関する生産基盤的な事業を分掌する課として職員二人を増し、経済課から独立させた「農地改良課」を新設して新しい事態に対処することが村政に課せられた重要な使命であり、議員各位の御理解と御協力を賜りたいと思います。

社会福祉の増進のための施策
 本村の長年の悲願でありました医療施設としての「村立診療所」が五二年度事業として実現しました。新年度は医療行政を軌道に乗せるべく努力をし、村民の健康保持を図ると共に県や国保連合会とも相協力し、地域の医療の一層の充実と保健活動の強化を図る所存でございます。これらの目的達成の為には行政側の努力と村民各位の「村民の病院だ」、「自らの健康管理は自ら進んで・・・」という積極的な御理解と御協力が必要になってまいります。村立診療所の開設に伴い、診療所職員として看護婦三人、事務職員二人、技師一人の合計六人を定数化し、医師(一人)については委託契約制をとり、経理については診療所特別会計で発足することにいたします。

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