読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1978年4月発行 広報よみたん / 10頁

20年後の再会を誓いタイムカプセルを設置-古堅中学校-

 創立三〇周年を迎える古堅中学校(渡久山朝敬校長)では、昭和五二学年度卒業生記念として先にタイム・カプセルの設置を進めていたがこのほど完成しタイムカプセルヘの仮収納式が去る三月二二日午前九時から同校中庭において行われた。
 この日は同校の卒業式。収納式には全卒業生はじめ、父兄、職員多数が出席して厳粛の中でおごそかにとり行われた。
 タイム・カプセル設置の趣旨は、古堅中学校は昭和二三年四月創立以来今年三月で満三〇年を迎える。その中で、三〇周年の折目にふさわしいタイム・カプセルを設置して職員・生徒・PTA・地域の現状及び現物をタイム・カプセルにしておき、二〇年後の五〇周年に当る昭和七三年に開封して、古堅中学校のたどった歴史を知る上に役立て二〇年後の学校生活と比較して、その沿革を知り、学校の発展に寄与したい。とのねらいで設置されたものです。
 タイムカプセル-このことは、時代を記録するために各種物品を容器に収納し、後世に掘り出されることを機待して地中深く埋める。とされますが同校のタイムカプセルは地上物件。カプセルは同校中庭に設置され、高さ一m四〇㎝。横一mの強固なレンガ造りです。カプセルには、今年卒業生の作文「二〇年後の自分」をはじめ、現在の学校の様子、社会の動き、現職員のメッセージ・制服・酒二本など合計七〇〇点余が完全密封の容器に収められたあと、タイムカプセルに収納されている。
 収納後はカプセルの上に女子ソフトボール九州制覇を記念して有銘兼輝先生制作による高さ一、二mの女子ソフトボール選手の像が建てられ、タイムカプセルは二〇年後の開封まで深い眠りにつくことになる。
 タイムカプセルの建造は先生方の指導のもとですべて生徒たちの手によって仕上げられ、収納式に参加した生徒たちは二〇年後の自分の姿を想像しつつ厳粛の中にも感激しきっていた。
 生徒たちは二〇年後の自分の姿をそれぞれ語り、ある男生徒は「二〇年後?きっと村長、いや読谷市長になっているでしょう」とその夢を語る者や「子供二~三名いて良妻賢母」になっていますワ」などと現代ッ子らしくはきはきと答えていた。
 また「二〇年後の開封式に出席しますか」との問に全員「誓って必らず出席する」と口をそろえて語り、青春の思い出を二〇年後の開封にその夢を託していた。
 このように、古堅中学校三〇周年記念行事タイムカプセルの設置は、今春の卒業生一同にとって幾多の夢と希望をはぐくんだすばらしい記念の「タイム・カプセル」になっているようです。

※写真は原本参照

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