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1980年12月発行 広報よみたん / 4頁

増える一方の医療費 公平な税負担にご理解を

増える一方の医療費 公平な税負担にご理解を
 「あなたの世帯がこの一年間に使用した国民健康保険の治療費はおいくらだかご存知でしょうか?」-。役場・保険年金課はこの程、昭和五四年度分国民健康保険の給付状況をまとめ、それぞれの国民健康保険加入世帯へその実態をお知らせしました。
 これは、国民健康保険の医療費支出の実情を知っていただき併せて、国民健康保険税の納付促進をねらいとしたものです。
 そのまとめによると、国民健康保険への加入世帯は三、七九〇世帯です。これは本村の五五%が国民健康保険への加入世帯であり、国民健康保険が村民の健康管理をガッチリとガードしています。その中で、国民健康保険加入者が何かにつけて病院等で治療を受けたとした世帯が三一九一世帯あり、これは全加入世帯の八四%が病院等の門戸をたたいたことになります。
 それらの加入世帯が医療費・高額療養費・助産費・葬祭費として支払った国民健康保険の保険給付費は三億七千七百九十六万二千六百七十八円にもなります。これを一世帯当りに計算すると十一万八千四百四十六円の支払い額となり、私たちが負担している保険税(一世帯当り平均)五万二千三百八十七円に比べ、約二・三倍の医療費が私たちの国民健康保険から病院等へ支払いされています。
 次に、国民健康保険には一ケ月の療養費が三万九千円を超えて医療費を支払いした時に保険者の負担を軽くするため、高額療養費の支払い制度があり、昨年高額療養費を受けられた方は七二五件もあります。その中で最も多く医療費を支払った方が五百七十六万三千五百十円で、その内四百三万四千四百五十七円は私たちの国民健康保険から高額療養費として保険者へ支払いされました。また、二百万円を超す高額診療世帯が三十一世帯もいて、一月の医療費が三万九千円を超した額は国民健康保険が負担し、保険者の方から何かと喜ばれています。
 国民健康保険は私たち村民生活に深く根ざし、相互扶助精神のもとで運営され、その七割を村や国の財源で賄い、残り三割は国民健康保険加入世帯の公平な税負担をもって賄っています。だが、昨今の国保財政は病院等に支払う医療費等の高騰で国保財政をあずかる国民健康保険特別会計の台所は”火の車”という実情です。また、保険税納付率の伸び悩みは国保財政を一段と苦しくしています。
 役場・保険年金課では公平な税負担をそれぞれの国民健康保険加入世帯が理解していただき納税率を高めるため保険税の早期納付の協力を呼びかけています。

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