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1986年7月発行 広報よみたん / 13頁

保健婦だより 冷蔵庫を過信していないか

保健婦だより 冷蔵庫を過信していないか
 食中毒とは、一般的に細菌や有害な物質のついている食品を食べて起こる病気で、赤痢などの法定伝染病を除いたものをいいます。
 中でも、腸炎ビブリオ、サルモネラ、ブドウ球菌などの細菌による食中毒が最も多く、全体の80~90%を占めています。
 食中毒の主な症状は、吐き気、下痢、腹痛などです。
 食中毒は一年中起っていますがやはり暑い夏に多発しています。六月から十月までの間に、一年間に発生する食中毒の約八割が発生しています。その中でも、七、八九月の三ヵ月がピークです。
-なぜ、六、七、八、九月に食中毒が多いのでしょうか?
 それはこの時期の日本の気候は高温多湿で、食中毒のもとになる菌にとって、増殖にぴったりだからです。菌は一〇℃あたりから増え始め、三六~三八℃では猛烈に増えます。この温度帯が日本の梅雨から夏に相当するわけです。
-食中毒といっても、必ずしも食べた人全員が中毒を起こすとは限らないようですが、どうしてそうなるのですか?
 食中毒って、個人差が大きいんですよ。つまり同じ食品を食べても、抵抗力の強い人は何でもないし、反対に抵抗力の弱い人は中毒する。ですから幼児やお年寄り、妊婦、病気の人なんかは、よほど注意しないと……。でも、菌の力がある程度以上強くなると、ほとんどの人が中毒を起こします。食中毒の集団発生が多いのは、こうした理由があるためなんです。
-台所の衛生と調理する人の気をつけるべき点といいますと……。
①魚や肉、野菜のマナ板を区別する。②手を洗う、つめを切る、清潔なエプロンをかける。③台所はハエ、ゴキブリ、ネズミの駆除をし、野菜の保管、生ゴミの処理に気をつける。④食器を洗うスポンジやタワシも細菌が増殖しやすいのでしばしば日光消毒をする。⑤料理の前に材料や道具を水やお湯でサーッと流す。⑥「たぶん大丈夫だろう」ではなく、少しでも疑わしかったら捨ててしまう等です。
-食中毒を起こしやすい食品は何ですか?
 私たち日本人は、魚介類の好きな民族です。そのためか、魚介類による食中毒が一番多く、全体の半分くらいは魚介類が原因食品となっています。このほか、サラダなどのそうざい、おにぎりなどの弁当類も細菌のつきやすい食品です。私たちの好物は食中毒菌にとっても好物なのです。
-食品は冷蔵庫に入れておきさえずれば大丈夫ですか?
 使い方一つで冷蔵庫は安全な場所にも、危険な場所にもなるのです。暑い夏は、冷蔵庫の中に入っている冷たいものをとりだすためドアを開け閉めする回数が多くなります。ドアを開けるたびに冷えた空気は外に出てしまい、かわりに暑い空気が入ります。ある実験によると、外気が十八℃のときでさえドアを十秒開けておくと、庫内の温度がいっぺんに五℃くらいあがってしまうそうです。
 冷たい空気は上から下へ流れるため、冷やす部分は上についており、冷やす部分に近いところにある食品ほどよく冷えます。絵のように温度にあった食品配置をしましよう。また、冷たい空気が庫内にいきわたるためには、空気の流れるすき間が必要です。ぎっしりつめこまずに、食品と食品との間は適当にあけておきましょう。庫内容積の約七〇%くらいが適当ですね。
-もしも、食中毒になったら?
 そのときは、少しでも早くお医者さんにみてもらって治療を受けることです。
-お医者さんに診てもらうまでの間に私たちにもできることは?
①できれば水かぬるま湯を飲ませてから、指をのどの奥にさしこんで胃の中のものを吐かせる。
②患者を安静にさせ、手足が冷えるような場合はアンカや湯タンポなどで保温に気をつける。
③下痢がはげしい時は、水やぬるま湯などを少しずつ飲ませて、脱水症状を防ぐ。
④農薬や殺中剤などをあやまって飲んでしまったような場合は、飲んでから短時間のうちに、牛乳、食塩水、穀粉やでん粉を水でといたもの、卵などを飲ませる。
⑤あとの検査にそなえて、次のものをよごさないようにとっておく。
 ア原因食品と思われるもの。
 イはいたものや便など。
⑥近くの保健所に電話などで知らせる。
 その他、暴飲、暴食、過労のため、体力がおとろえないよう日頃から健康管理に注意するのも食中毒予防には大切なことです。

※イラストは原本参照

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