今年の二月から、心身の機能が低下している人や、病院から退院後も継続して機能訓練の必要な人を対象に、保健婦と理学療法士が一緒になって訪問によるリハビリを始めました。約二十名の方々を訪問しましたが今回はそのなかから紹介します。
Kさん。七十五才。脳卒中で倒れて六年になる。左半身マヒが残ったが孫息子と一緒に戸外で自由に遊びたいという思いで頑張り、今では杖と補装具を使って歩く事が出来るまでになった。日課として毎朝、公民館の広場を五周する習慣をずっと続けている。曲がっている指の一本一本をしっかり伸ばす事の大切さや、ベットとソファの生活で床に座った事のないKさんに、畳の上に足を伸ばして座る動作の一つ一つがリハビリになる事をアドバイス。そして婦人の家での集団リハビリヘの参加も勧めている。
Tさん。七十五才。十八年前に脳卒中で倒れ、三年前まではなんとか自分で自分の事が出来ていた。風邪をひいたのがきっかけで殆んどベット上の生活になってしまった。顔はニコニコしているが言葉を話さなくなりコミュニケーションが取れなくなったのが最大の悩み。介護者のお嫁さんに対し、食事動作、洋服の着脱、トイレ動作を時間をかけてTさん自身で行なわせ、過剰な介護にならないようにアドバイス。介護者の努力でベットサイドのポータブルトイレを使っている。
Mさん。七十五才。十二年前に脳卒中で倒れ左半身のマヒが残る。午前中はお嫁さんの介護があるが仕事の都合で午後は一人になる。人が来る事を大変喜び、聞き取りにくい言葉であるがおしゃべりが泉のごとく湧き出てくる。ベットは「落ちるから」と畳の上だけの生活をし、その為おしりやふとももの筋肉の発達に比べ、あしはびっくりする程の細さである。貫禄があり過ぎるので体重のコントロールとKさんとは逆にベットやソファの上手な使い方、決してベッドから落ちない工夫をアドバイス、たくましい理学療法士に支えられて久しぶりに椅子に座った時の歓声が印象的でした。 三名とも脳卒中による障害ではありますが、看護又は運動の仕方は一人一人違ってきます。保健婦の訪問にリハビリの専門家である理学療法士が加わった事により、より具体的に日常生活での運動がアドバイス出来るようになりました。この事業は四月から本格的にスタートしますので希望者は役場保健衛生課まで連絡下さい。